「自分のアイディアを形にしたい」、「クリエイティブな仕事がしたい」、「現職が営業職だが、顧客から改善要望を受けることが多いので、もういっそ自分で商品を開発したい」。憧れや必要性から、商品/サービス企画への転職を希望する人も多いです。

ですが、「漠然と目指しているが、商品/サービス企画の仕事がどんなものかよく知らない」という人も多いのではないでしょうか?

ここでは、未経験から商品/サービス企画に転職したい人のために、商品/サービス企画の仕事内容と年収求められる資格とスキル失敗しない求人の選び方を紹介します。

目次

商品/サービス企画の仕事内容

新商品開発と既存商品のリニューアルを行う仕事

商品/サービス企画の仕事は大まかに、新商品開発と既存商品のリニューアルがあります。現代は商品のライフサイクルが短くなっているので、リニューアルを含め、次々と新しい商品やサービスを生み出していきます。

また、ニーズが多様化しているので、「20代女性」などの大まかなターゲットを設定しても、ヒットする商品・サービスは作れません。売れる商品やサービスを作り出すために、きめ細かいマーケティングを行うことも、商品/サービス企画の重要な仕事です。

ターゲットやコンセプトなどのアウトラインが決まったら、多数のアイディアの中から商品を絞り込んで企画書にまとめ、経営陣へのプレゼンテーションを経て商品化が決定します。

商品化決定後の開発・製造部門との調整や販売戦略を考えるのも仕事の一つ

商品化が決定したら、開発・製造部門との調整を行うのも、商品/サービス企画の仕事です。商品のスケジュールや予算を、実際に商品を作る部門と相談・調整していきます。

商品化に向けての調整と並行して、販売戦略も考えます。販売戦略は、販促チームや広報などと連携して「その商品やサービスが売れる方法」を練っていきます。

企業によっては、商品/サービス企画が単独で販売戦略の策定まで行うこともあります。

商品サービス企画職は、年収の男女差・個人差が大きい

商品/サービス企画は大企業ほど年収が高い傾向がありますが、年収の格差が大きいのが特徴です。男女別でも年収が大きく異なり、男性の平均年収が580万円前後に対して、女性の平均年収は430万円前後です。

ボリュームゾーンとしては男性が400~500万円、女性は300~400万円です。

30代以降は年収の男女差・個人差が顕著になっていきます。特に、40代になると重要な役職がつく人が増えてくるため、年収1,000万円を超える人も16%まで増えます。

忙しさに波があるが、一部業種以外はしっかり休める

基本的に忙しい仕事ですが、残業時間には波があります。展示会や発売日までの進捗が遅れていたり、打ち合わせ相手とのスケジュール調整が上手くいかないときなどは、早朝出勤や長時間の残業が発生することもあります。

一方、企画段階ではまったく残業がないこともあります。また、サービス業や小売業以外の業種では、基本的に土日祝休みで夏季休暇などの長期休暇もあり、年間休日は130日程度が平均的なので、休みはしっかり取れます。

商品/サービス企画はもっともAI・機械に奪われにくい仕事の一つ

世の中に飽きられず、常に多くの顧客に自社の商品やサービスを購入してもらうためには、新たな商品をどんどん生み出し続けなければなりません。

また、トレンドや市場のニーズにきめ細かく対応しながらアイディアを形にする仕事は、AI・ロボットに代行させるだけの技術がまだ追い付いておらず、もっとも機械に奪われにくい仕事の一つと考えられています。

さらに、活躍次第では事業部長や取締役への昇進も可能で、出世しやすい仕事でもあります。

未経験から商品/サービス企画に転職する方法

資格なしで転職できるが、深い業界知識とコミュニケーション能力は必須

商品/サービス企画への転職で必須の資格は特にありませんが、深い業界知識・志望先企業の商品知識は求められます。

また、営業担当者や開発担当者、知的財産管理担当者など、さまざまな関係者と連携して進めていく仕事なので、コミュニケーション能力も非常に重視されます。

「商品プランナー」「商品開発士」「商品開発コーディネーター」を取得すると有利

資格を取るのであれば、「商品プランナー」「商品開発士」「商品開発コーディネーター」を取得しておくとよいです。

この3つは、資格の種類によって、商品開発に関する知識やノウハウの習得度が違ってくるので、できれば「商品開発コーディネーター」まで取得しておくとよいです。

いずれの資格も、下位資格を取得していれば、実務経験にかかわりなく受験できます

市場ニーズを敏感にキャッチする能力とひらめき力も重視される

商品/サービス企画の仕事は、自分が作りたいものを作るのではなく、あくまで「売れる商品やサービスを作ること」が目的です。

したがって未経験転職でも、常に変化する市場ニーズを敏感にキャッチする能力や、市場ニーズにマッチする商品やサービスを柔軟に考え出すひらめき力も重視されます。

今の会社で商品企画部門への異動させてもらう方法がもっとも実現しやすい

商品/サービス企画の求人は非常に人気が高いため、転職は激戦になります。未経験から商品/サービス企画に転職したいなら、今の会社で商品企画部門に移動させてもらう方法がもっとも実現しやすいです。

今働いている会社であれば、どのような商品やサービスを扱っているのかをよく知っているので、他の企業に応募するより有利だからです。

特に、現職が営業職の人は、商品やサービスについて詳しく、顧客のニーズも把握しており、コミュニケーション能力も現職で証明できているため、商品企画部門への移動も歓迎されやすいです。

今の会社で移動できない場合は、これまでの経験が活かせる業界を選んだ方が有利

今の会社の商品企画部門が機能していないなどで移動が難しい場合は、他の企業に転職しなければなりません。その場合は、これまでの経験が活かせる業界を選ぶとよいです。

未経験業種で商品知識もない企業を選んでしまうと、選考を通過するのが困難だからです。

未経験から商品/サービス企画の失敗しない転職先の選び方

営業職の年収例が異常に高い企業や大量採用はブラック企業かも

営業職の年収例が異常に高い企業や、大量採用を行う企業は、人材使い捨て型のブラック企業の可能性が高いです。

商品/サービス企画はもともと忙しい職種ですが、ブラック企業に入社してしまうと、残業代なしで長時間労働ということもあるので注意が必要です。

また、求人に勤務条件などの必要な情報が網羅されていない場合も要注意です。特に昇給について触れていない求人は避けた方がよいでしょう。

平均年収が高く、福利厚生と育成制度が充実していればホワイト企業かも

ホワイト企業を選びたいなら、社員の平均年収が高く、福利厚生と育成制度が充実している企業を選びましょう。こうした企業は、1人の社員を長く大切に使う傾向があるので、働きやすい可能性が高いです。

福利厚生は、最低でも法定福利厚生4つが揃っている企業を選んだ方がよいです。

・雇用保険
・労災保険
・健康保険
・厚生年金

なお、年間休日日数は120日が最低ラインと考えると無理がありません。

職場の人間関係を重視したいなら採用ステップが長い企業を選ぶ

商品/サービス企画は、社内のさまざまな部署の担当者と緊密なコミュニケーションを重ねる必要があるので、人間関係が穏やかな企業を選んだ方がやりやすいのは間違いありません。

職場の人間関係も重視したいなら、採用ステップが長い企業を選ぶとよいです。採用ステップが長い選考ほど、求職者の人格が露呈しやすく、性格に問題がある人がふるい落とされていきます。

その結果、職場を構成するのが一定レベル以上の人格の人ばかりになるので、人間関係が良好な可能性が高いです。

未経験で商品/サービス企画の優良求人は非公開求人を狙う

求人に未経験OKと書いてあっても、人材の選択肢を増やすためにそう書いているだけで、本音では経験者が欲しいという場合もあり、未経験者にとってはムダ足になることも少なくありません。

さらに、商品/サービス企画の求人の場合は、ライバル他社に知られないよう、一般に求人を公開していないことも多いです。

本当に未経験OKの優良求人を探すなら、好条件の非公開求人を狙うと効率がよいです。非公開求人は転職エージェントで紹介してもらえます。

転職エージェントでは嘘の求人やブラック企業の求人は扱ってもらえないので、「本当に未経験を採用する気がある優良求人」だけを紹介してもらえ、効率がよいです。

転職エージェントを利用するとミスマッチが防げて選考にも有利

転職エージェントは採用担当者と直接付き合いがあるので、求人企業に詳しく、内部情報も教えてもらえるので、入社後のミスマッチも防げます

また、求人企業の採用基準に合わせて、プロのコンサルタントが応募書類の添削や面接対策も行ってくれます。選考通過のためのサポートがあるので、不利になりがちな未経験転職も上手に進められます

リクルートエージェント

リクルートエージェント

求人数最多の転職エージェントで、非公開求人が約20万件あります。商品/サービス企画の非公開求人も豊富です。全国対応なので、首都圏以外の人も利用できます。

サポート力が高く、志望業界に精通したコンサルタントが、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策といったサポートをしてくれます。選考通過のヒントになる無料セミナーも充実しているので、未経験転職も安心して進められます。対応がスピーディーで、転職が決まるまでも早いです。

拠点も全国主要都市に19箇所あり全国を網羅しており、土日の相談が可能なのも利用しやすいです。

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まとめ

商品/サービス企画への転職は、未経験であっても深い業界知識と商品知識が求められるので、経験業種から転職先を選ぶとよいです。可能であれば、今の会社で商品企画部門に移動する方法がベストです。

その他に求められるスキルと資格は、以下の通りです。

コミュニケーション能力
「商品プランナー」「商品開発士」「商品開発コーディネーター」
市場ニーズを敏感にキャッチする能力とひらめき力

なお、商品/サービス企画の求人は、求人サイトなどに公開されていないことも多いので、非公開求人を狙うと見つけやすいです。