SE職、ITエンジニア職から営業職への転職を目指す人は、意外とたくさんいます。
営業職からSEへ転身というのは難しいですが、SEから営業へというケースはIT業界では成功例もあります。
ただし、技術職から営業としてリスタートし、失敗する人も多いのが現実です。
営業へ転職し、失敗してからSEに戻ろうと思っても、残念ながら難しいですよね。

未経験で営業職に転職するとデメリットも多く、成功する人と失敗する人が存在します。
SEから営業への転職をして失敗する人、後悔する人の特徴について、情報をまとめました。

SEから営業職に転職する理由とは?

エンジニアとしての将来に不安がある

スキルや吸収力に不安

SEやITエンジニアなど技術職の場合、常にスキルを磨き切磋琢磨する、最新の技術を学んで吸収する必要があります。
年齢を重ねてくると、学ぶ意欲や吸収力が落ちるのではないか?という不安があります。
キャリアが長くなるとチームのリーダーや、プロジェクト管理などの責任ある立場になりますし、更に必要とされるスキルも増えてくるため、漠然とした不安を抱えるSEもいます。

体力的に不安

開発現場では、予算や納期が決まっておりサービス残業が発生するケースも多々あります。
労働環境も悪化しやすいので、ハードな現場に体力が続かなくなる不安など、将来についての不安も強くなります。若いうちは無理が効いても、「年を取ると身体を壊すのではないか?」「若手が入ると切られるのでは?」という不安が付きまとうのです。
営業なら年齢に関係なく働けるように思えるのでしょう。

SE職の仕事が予想や想定と違った

机に座りっぱなし体力

開発現場の技術職の場合、日がな一日机に座りっぱなしでPCに向かっている人も多いですよね。年齢やキャリアを重ねれば、打ち合わせや会議などに駆り出されることも増えてきますが、ずっとデスクの前から動かないという人も少なくないでしょう。
運動不足で肩こりや腰痛が辛くなってくると、外出の多い営業職が気楽に見える場面もあるかもしれませんね。

孤独である

一人でも黙々と作業しているのが辛い、孤独を感じるというプログラマーもいますね。
開発はもっとチームで和気あいあいとするものだと思っていたのに、タコ部屋のようで耐えられないというエンジニアもいます。
実際は開発現場によって大きく差があるのですが、集中していて会話がなく、静かなオフィスにはキーボードを叩く音だけが響く現場というのも、確かにあるでしょう。自分は機械では無い、もっと人とコミュニケーションをとりたいと考えて、営業職を志す人もいます。

ムチャ振りする営業に怒りを覚えた

理不尽な要求に不満

一般的に営業は技術的な部分はさほど詳しくはありませんし、クライアント重視なので仕様変更などを気軽に安請け合いしたりしがちですよね。
営業サイドの仕事は契約をとること、売上をあげることがメインなので、現場のエンジニアやSEは無理を押し付けられることも多々あります。
なにより、技術レベルの低い、ろくな知識もない営業に指示されるのが、腹立たしく許せないことも多々あるでしょう。

自分なら技術に詳しい営業になれる

自社の営業に不満を募らせているSE職の場合、自分が営業になればもっと上手くやれるはず、と思っても当然かもしれません。
営業サイドにムチャ振りされたことをキッカケにして、「自分なら、顧客の要望をもっとうまく調整できる」「現場の気持ちを汲んだ提案ができる」と考えがちです。
確かに、エンジニア上がりの技術にも詳しい営業がいれば、現場にとっても顧客にとっても、心強いかもしれませんね。

SEが営業を目指す一番の理由

SE職が別の職種への転職を志すケースは多々ありますが、営業職を考えるのは身近に存在するからでしょう。開発現場で技術職以外の人と接するのは、担当の営業しか居ないと言っても過言ではありません。身近で見ていれば、仕事の様子もなんとなく分かるし、自分でもできると想像し、自分ならもっとうまくやれる筈と思い込むこともあるでしょう。
実際には、SEサイドから見えている面は営業職の一部分だけなのですが、勘違いに気づかないまま転職して失敗するケースも多々あります。

SE職と営業職の違いは?

給与体系や休日などの条件面の違い

給与面の違い

SE職と営業職での、トータルの年収というよりも基本的な毎月の給与体系が大きく異なります。基本的にはSE職は「固定給+残業代」というパターンが多いですね。営業職は「基本給+営業手当」だったり、「最低保証額+成功報酬の歩合制」というケースもあります。
稼げる業界の営業職の場合は、特に「成功報酬」や「歩合」の割合が高く、契約がとれず売上が少ない場合は、収入に即響いてきます。残業代がソコソコあった技術職の場合は、収入が格段に減ってしまうというケースも少なくありません。

想定外の支出も多い

特に営業に転職した直後は、スーツや靴などの支出が増えるわりに成績は上がりにくいので、大きくマイナスとなることが多いでしょう。
顧客との付き合いや手土産、コミュニケーション(飲みニケーション)、接待など、思っていたよりも多額の投資(支出)が膨らむことも少なくありません。
カジュアルスタイルで仕事をしていたSE職や、仕事帰りに皆で一杯やる習慣が無かったITエンジニアには、意外に懐を直撃してきます。将来のための投資として回収できればよいのですが、無駄な出費に終わることも多々あるでしょう。

休日面の違い

営業職の場合は、会社の休日規定とは異なるルールで稼働していることも多く、どうしても休日出勤や残業などの稼働が多くなります。
営業は、とにかく顧客メインなので土日祝は仕事という業界もありますし、連休や週末など世間が遊んでいる時期が稼ぎ時という業界もあります。家族と休みのリズムが合わないこともあり、子供と遊んでやれない、夫婦関係に亀裂が入るという深刻な場合もありがちです。

常にフル稼働を求められる

SEの場合は、抱えているプロジェクトにもよりますが、ひと山越えたらホッとできるタイミングというのもありますよね。忙しい時期もあれば、マイペースで作業できる、落ち着いている時期もあり、大きくメリハリがあるパターンです。
営業の成果・成績は毎月の売り上げで評価されますので、毎日・毎月繰り返しずっと追い立てられているような状態が続き、フル稼働し続けるパターンです。
休日稼働でも平日休みが確定されていればマシですが、休日出勤しても平日は他の顧客の対応もあり、結局は代休がとれないという営業職も少なくありません。
売上成績が悪いので疲れていても休めないというパターンですね。

顧客との関係の違い

営業から見た顧客

SE職でも、打ち合わせなどでクライアント側と接することも多々ありますよね。
その経験から営業に転職しても顧客ともうまくやっていける、と想像しているのかもしれません。ただし、営業ポジションからはクライアントはお客様です。
SE職にはピンと来ないかもしれませんが、交渉相手であり、お金を払う立場の札束であり、ある意味では神様でもあります。

顧客から見た営業

顧客から見たSEは、発注先というよりも仕事をする『仲間(個人としての認識)感覚』があります。しかし、営業は交渉相手であり業者であり、高く吹っかけられる『敵(会社の代表としてビジネス相手)感覚』を持ちます。
顧客サイドの意識として「技術屋は嘘をつかない」と思っていますが、営業は「嘘つき」と疑ってかかっています。営業トークという言葉があるように、営業とSEが同じこと提案しても、営業の言葉は疑われやすいのですね。
SE上がりの営業職には、精神的ダメージになる部分かもしれません。

ノルマや売上重視の仕事観の違い

売上ノルマや成績重視

営業職は、基本的にモノやサービスを売り利益を出す職種で、顧客の新規獲得やテレアポもあれば、飛び込み営業などもあります。
当然ですが、営業には成績の予算やノルマがあり、達成することが強く求められる職種です。
契約や売上ノルマのために、なんでもやる気概と努力が必要とされるのが営業です。

顧客重視の仕事観

営業は契約をとるため、売り上げを確保するために奔走します。
顧客のために接待に勤しみ、プライベートな時間を犠牲にすることもあるでしょう。
理不尽な顧客に頭を下げることも、ムチャな要求に応えることも、数字のためなら耐えられる仕事観が必要です。営業職とは決してスマートな仕事では無く、ときには土下座も厭わないような、かなり泥臭い仕事です。

営業職には向かない人も多い

営業には、モノづくりの喜びや達成感より、新規契約や売上達成を喜びとする仕事観が求められます。SE時代には自分にも営業はできそうだと軽く考えていても、実際には大きく異なるため、営業転職して後悔する人も多いです。
もちろん技術力や知識を背景にして、IT営業として活躍する人もいます。
でも実際には、向かなかったと後悔しSEに戻ろうとする人も少なくありません。
残念ながらSEに出戻りしようとしても、一度IT技術職から離れてしまうとスムーズに戻れない人も多いのが現実です。

SEから営業に転職して後悔する人の特徴は?

営業的センスが無く、向いていない人

努力でなんとかなることもありますが、根本的に営業に向かない人、営業センスに欠けている人はいます。

見た目

単なる容姿や要望の良し悪しではなく、ヘアスタイルや化粧、服装や持ち物などを含めた外見、他人に与えるトータルな印象は大きいです。
身だしなみや、笑顔、雰囲気、第一印象など、見た目だけで判断される場合もあります。

話し方

営業職は会話や話し方で印象も大きく変わります。人見知りタイプや口下手では難しいですが、おしゃべりが良いとも限りません。
声のトーンや間合い、トーク術など、信用できそうな話し方をする人って、確かに居ます。
逆になんだか信用できないような、胡散臭い、怪しい話し方ってありますよね。

知識

商材・売るモノについての知識が必要です。無知な人は向かないですし、学びたくない人もダメです。知識が無ければ、説得力のあるトークができないです。
どうせ買うなら、付加価値として詳しい人から買いたいと思うのが当たり前ですね。

折衝能力

顧客へモノを売る能力、粘り強い交渉力のない人は、会社に利益を上げることができません。
顧客に言われた通り、言いなりの人は、単なる御用聞きであって営業には向かないです。

コネクション能力

さまざまな場面で人間関係を構築できる人、社内外での連携・ネットワーク作りが可能な人が営業向きです。ベテラン営業マンになると、初めての土地でもキーマンを見つけて口説き落とし、紹介で枝を拾い、ツテを辿って売り上げを作っていきます。
社交性があり、うまくコネクションを作り上げられるタイプで無ければ、どんなに懸命に真面目に頑張っても限界があります。

体力

テレアポなど内勤営業もありますが、基本的には外回りが営業の仕事です。
客先を訪問するだけでなく、新規開拓のために飛び込みで歩き回る体力も重要です。
体育会系やスポーツマンなどが営業向きとされるのは、ガッツだけでなくタフな身体という側面も大きいのですね。

精神力

どんなに断られてもめげない、へこたれない精神力、無理やムチャにも対応し、なにごとにも凹まないタフさが必要です。必要ならプライドを捨てて、土下座することもいとわない図太い神経は、営業の必須スキルとも言えます。

やる気

単なる熱意だけでなく、ハングリー精神が営業のパワーになります。何度失敗しても、他を蹴落としてでも、のし上がるという心意気が無いと、成果や数字は作れません。

年収が下がる人

営業とSEでは、給与体系が根本的に異なります。成績次第で大きく稼げる人も中にはいますが、営業職への転職は収入的なリスクは大きいですね。転職先の業界や職種によっては完全歩合制で、残業代も出ず年収が下がる可能性も多々あります。
営業投資というべき想定外の出費も重なり、収支面では大きくマイナスとなるケースも多いでしょう。特に大手企業の若手SE職などで、残業代もしっかり貰えていたような場合は、営業への転職で手当はついたとしてもサービス残業ばかりという、厳しい現実に驚愕するかもしれません。

ノルマや接待を想像して無かった人

営業職を、スーツを着こなしたホワイトカラーでスマートな仕事と勘違いしていると、現実に直面して後悔するケースも多いです。
思ってもいなかった業界や職種の営業職に転職してしまい、きついノルマを課せられるケースや、泥臭い接待ばかりを行う日々に、こんなはずじゃなかったと思う人もいます。

SEから営業へ転職、失敗しない転職先の選び方

自分に合った業界を選ぶ

SEからの転職であれば、今の自分のスキルに向いている、合っている業界を選ぶことがポイントになります。

ITとかけ離れた業界や業種の営業に転職した場合は、業界知識の勉強も一から必要となり、大きなハンデですね。SEの知識やキャリアを生かして技術サポート的な営業職、セールスエンジニア職やシステム営業がおすすめです。

自分に合った営業手法の会社を選ぶ

異業界への転職であっても、きつい営業手法の多い業界や業種は避けておいた方がよいでしょう。新規開拓がメインの業界や、飛び込みが当たり前の業界、テレアポ職などは後悔しやすいので、事前の確認も重要ですね。
未経験から安易に転職可能な営業職は、ブラック営業である可能性も高いので要注意です。

ブラック営業会社を回避する

ハロワや転職サイトでも営業職の求人を探すことはできますが、ブラック営業の求人も少なくありません。営業職の求人数は豊富だからこそ、十分に情報を集めて、しっかり検討しないと誤った転職で後悔をすることになります。

自力で求人先企業の内情を調べるのは、至難の業です。知り合いでも居なければ、到底無理でしょう。ブラック企業かどうか?営業スタイルや手法、ノルマなどの現実は、個人では知り得ないような会社の内情を知る転職エージェントを活用することが有効です。

求人が豊富で異業種転職がしやすいリクルートエージェント

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大手企業や優良企業の求人が豊富な業界最大手の転職エージェント。求人数が業界トップクラスで、紹介される求人が最も多いので、登録しておくと良い求人に出会える確率が上がります。土日祝や平日20時以降の面談も対応しているので、仕事帰りや休日を利用して転職活動できます。履歴書・職務経歴書の添削、面接対策も充実している、転職成功実績No.1の転職エージェントです。

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IT業界の営業職ならSEで得た専門知識が役に立つ

SEが営業職に転職するなら、今までのスキルや専門知識を無駄にするのは勿体ないですね。
まったく畑違いの業界よりは、SE時代に専門特化していた業界スキルがあれば、営業職でも役立てることができます。特に、金融・物流・医療など専門知識が活かせますね。
あるいはIT業界での営業職、技術サポート営業、セールスエンジニア職、提案営業、企画営業など、IT全般の知識や技術を活用する方向がおすすめです。

IT資格は無くても大丈夫

資格は無いよりはマシですが、営業職のための資格というものはありません。目指す業界の専門的な資格は、業界知識や業界への理解度を示すために取得しておくと有利ですが、営業職の場合は資格が無くても特に問題はありません。
資格取得のために時間を無駄にするよりは、SE経験を活かせる求人案件や、自分に合う業界を探す方がよいでしょう。

面接は身だしなみに注意

IT業界はビジネスカジュアルな服装や、自由なファッションの人も多いですね。特に技術職は服装に無頓着なケースも多いですが、営業職は真夏でもスーツにネクタイが基本です。
靴やカバンなどの持ち物から、ピシッとビジネス仕様でそろえておきましょう。ITエンジニアに多いリュックはNGですし、磨いた革靴が営業マンのお約束です。
身だしなみだけでなく、話し方やビジネスマナーなども営業職として、キッチリ押さえておく必要もあります。模擬面接などで練習を繰り返し、営業職として恥ずかしくないようにトレーニングしてください。

まとめ

SEから営業職に転職したいと考えている人には、さまざまな理由がありますが、営業職の現実を知らないことが一番大きな要因です。
一面しか知らないので良く見える、苦労は見えず「隣の芝生は青く見える」というケースも多いでしょう。

実際の営業の仕事は理不尽な理由で頭を下げざるを得ない場合や、顧客からのクレームやトラブルに直面し、精神的に辛い想いをすることも少なくありません。
収入面でのリスクや休日出勤、残業の多さなど、営業職は日々ストレスとの戦いです。
もちろん営業に転職して成功している人もいますが、後悔している元SEも決して少なくありません。

SEから営業職に転職をして後悔しないためには、きちんとしたキャリアプランや、事前の綿密な下調べが重要です。
安易な転職で後悔しないためにも、ブラック営業職にハマらないように、業界研究や企業調査、多くの手助けとサポートを期待して、転職エージェントに相談してみましょう。
自らのキャリアの棚卸しやキャリアカウンセリング、将来的なプランまで見据えての的確なアドバイスには、IT転職に強みのある転職エージェントの利用がおすすめです。