長時間の拘束、過酷な労働環境、激務に疲れ果てているSEも多いですね。
何のために働いているのか? このままボロボロになって使い捨てられるのか?
現在の状況にも、将来にも不安なSE職・ITエンジニアもたくさんいます。

地元に戻ってノンビリ暮したい、Uターンして地方公務員になることはできるでしょうか?
安定の公務員に憧れて転職を考えた場合、受験資格や志望動機、勉強準備も気になりますね。
いろいろ不安なSEから公務員に転職するための方法について、情報をまとめました。

SEから公務員に転職する方法

SEからの転職先としての公務員

SEからの公務員転職は可能

システム開発の現場は激務のためSEは若いうちだけと考え、35歳で区切りをつけたいと考えているIT技術者は少なくありません。次の転職先として安定感のある公務員は人気です。システム開発職・SEからの公務員転職は簡単ではありませんが、可能です。
ただし、公務員になるには公務員試験に合格しなければなりません。

公務員試験の突破が必須

公務員といっても「国家公務員」と「地方公務員」があり、さらに「事務系」や「技術系」「資格・免許系」「公安系」などと、目的の職種に絞って受験する必要があります。
SEからのUターン転職は、地元に戻って地方公務員になりたいというイメージが多いようです。県庁や市役所など、それぞれ公務員試験に合格しなければなりません。
この公務員試験というハードルが、民間企業への転職とは根本的に異なります。

公務員試験を突破するために

受験資格や年齢制限もある

地方公務員や地方上級公務員試験の受験資格として「大学卒業卒」や、市役所などの「大学卒業と同等」などの受験資格があります。
年齢制限も25〜35歳くらいまで、各自治体により違いがあります。
多くの自治体は30歳前後が年齢制限で、受験時ではなく採用年の4月1日時点での年齢が上限となります。勉強期間含めて早めに準備しなければ間に合わないかもしれません。

地方公務員試験の内容や難易度

各地方自治体によって異なりますが、全国的パターンとしては、教養50問、専門40問、全問必須解答です。公務員試験の参考書などチェックすると、かなり幅広い分野からの出題内容となっていて、しっかり受験勉強しなければならないレベルです。
論文試験・面接・適性試験・事務能力診断検査などもありますし、専門試験が課される自治体もあります。数年かけて勉強し、受験準備する人も少なくありません。

社会人採用枠としての民間企業経験者枠もある

民間企業経験者の公務員試験

SEから転職先として公務員を目指すのなら、社会人採用枠として地方公務員では民間企業の経験者等採用試験もあります。年齢制限の上限も少し緩くなっているので、転職先として公務員を考える人に人気で、倍率は10〜20倍とかなり高い狭き門です。
受験する自治体にもよりますが、「職務経験5年以上」とか、「ひとつの職場で4年以上」など勤続年数の条件もあります。

社会人としてビジネススキルが重視される

民間経験者採用試験も、一般の地方公務員試験と同様に教養試験、論文試験、面接試験があります。特に論文では、経験職務の内容を今後の公務にどう生かせるかが問われるケースも多く、面接では集団討論やプレゼンテーション試験を実施する自治体も多いです。
つまり、民間企業での職務経験をキャリアとし、しっかり社会人スキルを取得している必要があります。民間企業でダメだったから公務員に、というレベルでは通用しません。

毎年募集があるとは限らない

都道府県や政令指定都市では、定期的に毎年実施しているケースが多いですが、小さな市の役所などでは毎年試験があるとは限りません。公務員削減の方向性もあります。
一般の公務員試験とは異なり、民間経験者採用試験は年度により実施されない年もありますので注意が必要です。

SEから公務員を目指す志望動機

ポイントは志望動機

試験にパスすることが最低要件ですが、民間経験者採用では志望動機が特に重要です。
「なぜSEから公務員になりたいのか?」誰もが納得できるような、説得力のある理由が必要です。地方公務員としては地域への貢献や奉仕精神が必須です。
過酷なSE職からの脱出希望で、田舎でのんびり安定した暮らし方をしたいなどの本音や。逃げの理由は絶対NGです。

SE職としての志望動機を

行政組織もIT化が推進されていますので、ITネットワークやシステム関係に詳しいことは有利です。例えば、都庁などでは情報システム部でのIT人材の募集が行われることもありますし、各地方自治体でも情報システム部門など、ITシステム関連の採用は積極的になってきています。
行政内で各種システムを導入する場合、知識の無い担当職員は適切な要件定義ができず仕様書も書けないですよね。業者の言いなりで発注し、結果的に使いにくい・使えないシステムになってしまったという残念なケースも、よく聞く話ですよね。
SEとしての経験や能力を活用して、地域貢献できる転職理由・志望動機がおすすめです。

ITリテラシーやセキュリティ重視の側面も

人的なスキルや意識も、民間企業よりIT化が遅れている自治体が多いのは事実です。
ハッキング被害や情報漏えいなど、行政や役所のリスク管理の甘さはニュースでも頻繁に見かける時代になりました。
SEからの公務員転職なら、職員のITリテラシー教育や情報セキュリティに関しても貢献できる、志望動機と絡めて自己アピールすることも可能です。
自分自身の経験と言葉で語れるように、しっかり詰めておきましょう。

公僕となる熱い意思

試験勉強に数年費やす人もいますし、民間企業経験者採用は毎年募集されるとも限らない、年齢的な条件もあります。計画的に準備しつつ、意思を固く持つ必要があります。
楽そうに思える公務員ですが、極論すれば「税金で食わせてもらう公僕」と住民から揶揄されることも多々あり、決して社会的身分が高いとも限りません。世間の目も避しいです。
災害時などは自分の家族や自宅よりも、地域住民を優先すべき責任も伴います。いざという場面では職責も重く、意外にハードな職務ですので、熱意や強固な意志と体力も必須です。
SEが辛いからという逃げの転職理由では、到底務まらないと覚悟してください。

SEと公務員との違いは?

SEと公務員のメリットとデメリット

SEから公務員転職すると年収は下がる

元のSE職での収入にもよりますし、SEの年収もピンキリですが、平均で比較すると公務員に転職すると年収が下がるケースが多いです。若いSE職などは残業代で稼いでいたりしますので、その分が無くなると必然的にガクッと下がりますね。
不況の影響が遅れてやってきますし、厳しい世間の目もあり「公務員の給料カット」も話題になっています。決して、公務員は高給取りではありません。

生涯年収や待遇

生涯年収で考えれば福利厚生や共済年金などの待遇面で公務員が有利な場合もありますが、20〜30代で独身の場合は実感できるメリットはまだまだ少ないでしょう。退職間近や40歳以上で家族持ちにならないと、公務員のメリットは実感しにくいかもしれません。
民間でもブラック企業ではなく、大手企業であれば福利厚生や待遇、年収なども公務員より格段にいい企業はたくさんありますね。能力の高いSE職なら、公務員よりもキャリアアップ転職を狙う方がいいケースも多々あるでしょう。

働き方やワークライフバランス

災害時など緊急時は別として、通常の日々なら公務員はさほど激務ではなく、定時帰宅が可能で、時間的にはゆとりをもってワークライフバランスが見直せます。
「年功序列」や「終身雇用」を重視する人なら公務員はメリットがあります。
ただ、近年は地方では過疎化や人口減少地域も多く、公務員も「人員削減」が叫ばれているため、サラリーマンと大差ない側面もありますね。
公務員に転職できても、絶対安全で安定としているとは言い切れないかもしれません。

災害時対応も覚悟が必要

地震や津波、台風や洪水など災害時の対応などは、通常のノンビリした勤務とは異なりかなり激務でプレッシャーも重いです。台風接近時など、夜通し役場に待機し、避難所に詰めて対応に追われている職員の姿を、ニュースなどで目にする機会も多々ありますね。
震災時の役所の人々の責任や対応、住民の避難優先の原則、自分の家族やプライベートは後回しだったことなども、念頭に置いておく必要があるでしょう。
平穏な日々ばかりとは限りませんので、自然災害などの緊急時対応、イザという時のリスクはデメリットかもしれません。当たりまえですが、楽な仕事ばかりではないのです。

公務員だけにこだわると損?視野を広げる方法

SEを辞めたい理由を再確認する

公務員でなければならないのか?

SEから公務員を目指す理由、本当に公務員になりたいのか? もう一度じっくり考えてみましょう。「何が嫌でSEを辞めたいのか?」「SEという仕事が嫌なのか?」「今の職場がダメなのか?」「労働環境が改善されればよいのか?」具体的に自問自答してください。
転職先は公務員でなければダメなのか? 他の職場への転職ではどうなのでしょうか?

公務員である必要が無い場合

公務員で無く他職種であっても、SEとして積み上げたキャリアを捨てると、給料が下がることは免れません。公務員は難易度が非常に高いため、筆記、面接対策ともに充分対策しないとまず受からない、高いハードルが存在します。
今の職場から逃げたいだけの転職なら、公務員ではなく別の道も多々あります。

SEから公務員以外のホワイト転職先

過酷な労働環境の改善や、残業を減らすのが目的なら、事業会社の社内SEがおすすめです。
ハードなSIピラミッドの最下層から脱却して、メーカーや一般的な民間のホワイト企業の社内SEなどに転職する手もあります。SEとしてのキャリアを活用すれば、年収キープしつつ、安定した優良な転職先を見つけることも十分可能です。
社内SEもピンキリなので、優良ホワイト企業など希望条件に合う求人を見つけるには、転職エージェントに非公開求人を紹介してもらうのが一番です。

SEから社内SEへの転職に役立つマイナビエージェント×IT

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大手企業からベンチャー企業まで幅広く取り扱っていて、人事との繋がりも深いので、配属先についての情報や労働環境などの詳しい情報も事前に知ることができます。

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まとめ

SE職からの公務員転職は不可能ではありませんが、正直かなりハードルが高いです。
メリットもあればデメリットも多々あります。
「どうしても公務員になりたい!」のでなければ、一度冷静に考えてみましょう。
まずは、自分自身の転職市場での価値を把握してみることがおすすめです。

計画的に公務員士試験の準備をするのも悪くありませんが、一度は転職エージェントに相談してみてください。
今の職場環境とは異なる転職先、もっといい職場もたくさんあります。
将来のための幅広い選択肢から、自分の可能性やキャリア転職の道が開けるはずです。