「下流老人」という言葉を耳にしたことはありませんか?20万部を超えるベストセラーになった書籍の題名から来ているのですが、生活保護基準相当で暮らしている、あるいはその可能性のある高齢者のことです。今現役バリバリで仕事をしている人からすれば、自分とは関係のないことと思う人もいるでしょう。

しかし「下流老人」の著者によると、「このままだと高齢者の9割が貧困する」と言います。決して他人事ではないので、下流老人にならないために今から準備することを頭に入れておいた方がいいです。

間違った常識にとらわれない

下流老人にならないために今から準備することとして、まず間違ったお金の使い方や管理をしないことです。実は広く一般的に根差しているお金に関する意識の中には間違っているものもあります。例えば「マイホームは早めに買うべし」というものです。

高齢者になると賃貸の部屋を借りるのも難しい、年金で家賃を払えるかも不安、だったら早めにマイホームを購入してしまえ、このように思っていませんか?

マイホームはいらない?

しかしマイホームありきの判断は危険です。例えば30代でマイホームを購入して、80代まで生きる可能性は十分あります。となると新築で購入しても晩年は築50年となかなか年季の入った物件となります。80代になればリタイアして、年金暮らしをしている人もいるでしょう。

年金収入だけでリフォームや建て替えをするのは厳しいでしょう。では持ち家を売却しようと思っても少子高齢化の日本では、今後人口は減少傾向に転じます。売りたくても売れないことも十分あり得ます。

退職金は当てにならない

会社勤めをしている人は、退職金を当てにしている人もいるでしょう。年金は先細りするかもしれないけれども退職金があれば、趣味を楽しんだり旅行に出かけたりする余裕はできるだろうと思っていませんか?しかしこれもかなり危うくなっているようです。総務省では「家計調査報告」を発表しています。

その平成26年度の資料によると、高齢夫婦で無職世帯の家計の収支を見ると、月6万円程度の赤字になっています。もし20年夫婦老後でこのままクラスとなると、1,500万円準備しなければなりません。介護や医療の費用も考えると、退職金だけでは心もとないでしょう。

このように間違った認識でお金を使ったり、将来入ってくるお金を当てにすると気がつくと自分は下流老人となっていたということも十分ありうるわけです。

今から準備すべきこととは?

下流老人にならないために今から準備することもいろいろとあります。今から準備すべきことといわれると、何か大変そうと思うかもしれません。しかしそんなにレベルの高いことは求められません。まずはとにかく健康維持です。健康をおろそかにすると、老後病気などで病院にお世話になるでしょう。

そうすれば治療費や薬代などで、お金がどんどん出ていってしまいます。また自分は大丈夫でも家族の介護で働けなくなって、お金が手元に残らないということもあり得ます。逆に言えば、家族で日ごろ健康に気を使っていれば、治療費にお金をとられる心配もないわけです。

とにかく健康維持

そのためにはまず生活習慣の見直しです。規則正しい生活リズムを心がけることです。まずは有害な飲食料を取らないことです。また運動する習慣をつけることも健康維持にはおすすめです。また病気予防のために定期検診を受けることも重要です。病気は早期発見すれば、それほど大掛かりな治療も必要ありません。

その分治療費の節約効果が見込めます。また近年では遺伝子検査もかなり充実してきています。遺伝子検査で自分の先天的なリスクを知ることも可能です。こちらも有効活用していくといいでしょう。

資産運用も人脈も大事

あとお金を運用することも大事です。自分の仕事で稼ぐといっても、限界があります。そこで無駄なお金を出さないこと、使わないお金は資産運用することなどを意識してください。一つ目安になるのは収入の1割は貯蓄に回すことです。そして貯蓄の半分を投資に回します。具体的に見ていきましょう。

例えば40歳で毎月6万円を貯蓄に回します。その半分の3万円を投資した場合、6%の利回りの運用であれば、65歳の段階で1,080万円の出資で3,000万円程度の資産が膨らんでいます。3,000万円の資産があれば、年金が不十分でも十分やりくりできるのではありませんか?このように計画的な貯蓄と資産運用を早い段階から始めておきましょう。

人脈を広げておくことも重要なポイントです。休日も外出して、いろいろな人と交流することです。そうすれば、健康や金銭面で今後難しい局面に入っても人脈を使って、ピンチを脱することもできるかもしれません。友人や知人は老後も貴重な財産になりえます。定年後には仕事の交流がなくなってしまうので、プライベートな人脈を現役時代から広げておくといいでしょう。

高収入転職先を見つける

皆さん今の仕事に満足していますか?もしかするとみなさんの能力やキャリアに見合った収入が得られていないかもしれません。今の会社でこれ以上の収入が見込めそうになければ、高収入転職先を見つけるのも一考です。高収入転職先を見つければ、収入アップで貯蓄に回せるお金も増えます。そうすれば、資産運用もやりやすくなるでしょう。

高収入の転職先を見つけるためには、まず自分の今までのキャリアの棚卸をすることです。自分にはどのような経験や実績があるか、実は自分が一番よくわかっていないということも十分あり得ます。今までどんな業務にかかわってきたか、実績はあるか、仕事をするためにどのような工夫をしてきたかを今一度振り返りましょう。

自分にはどのような実績があるかわかっていれば、効果的な職務経歴書や履歴書を作成できます。また面接試験の際も、ポイントをついた自己PRができます。つまりより採用される可能性が高まります。

英会話力をつける

もしこれからスキルアップをしておきたいと思っているのであれば、英会話力をアップさせましょう。特にビジネス英会話について勉強することは大事です。日本はグローバル化が進んでいます。業種関係なく、海外の取引先を有し、彼らと商談する機会もあるでしょう。

高収入の得られるポジションにつくには、それ相応の英語力が求められると考えておきましょう。英語力を示すバロメーターとして、TOEICがあります。TOEICを受験して、どの程度の語学力があるのかスコアで理解しておきましょう。もしTOEICでハイスコアを獲得できれば、こちらも採用試験の際のアピールポイントになりえます。

業界・企業分析を進めることも大事です。特定の企業に就職したいと思っているのであれば、企業研究は欠かせません。企業がどのような課題を抱えているか把握して、自分がどう貢献できるかを考えておきましょう。面接試験の際にいかに自分が貢献できるか、端的に説明できれば採用される可能性が高まります。

先方が「どうしてもこの人材が欲しい!」と思わせるためには、どのようにプレゼンすればいいかシミュレーションしておきましょう。

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まとめ

現役世代にお金のことを十分意識しておかないと、いわゆる下流老人になる恐れも高まります。下流老人で老後苦労しないようにするためには、今から準備することが重要です。

そのためには誤った常識に惑わされない、健康や貯金を意識するなどを心がけましょう。またもし能力に見合った報酬がもらえていなければ、高収入転職先を見つけるのも一つの方法です。早い段階から老後のことを見据えた対策を講じましょう。