金融業界は年収レンジが高く人気の高い仕事ですが、心身ともにハードなことから、離職率も高く、もう辞めたいと思っている人も少なくありません。

ここでは、金融業界を辞めたい理由金融業界からの異業種転職でおすすめの転職先についてまとめています。
また、金融業界でのキャリアは転職市場で歓迎されるかどうかなどを解説します。

金融業界から距離を置いて、異業種に転職したいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

金融業界を辞めたい理由は?

体育会系のノリが合わない、上司のパワハラなど精神的な苦痛

営業職の場合、高圧的な上司から毎日何度も理不尽な数字の詰めをされるため、ストレスに耐えられないという理由もあります。中には、精神のバランスを崩し病気になってしまう人や、体育会系のノリについていけないという人もいます。

また、上司からだけでなく、顧客からも厳しい叱責を浴びることも少なくありません。「投資」は、「モノ」を売るのではなくお金そのものが動くので、直接的に顧客に損得が絡んできます。そのため、社内の人間だけでなく顧客との人間関係に苦しむ人もいます。

総じて、精神的な苦痛から解放される暇がない、というのが金融業界の特徴です。

金融業界は向き不向きが大きく、モチベーションを保つのが難しい

「顧客のニーズに基づいて」というのが決まり文句の金融業界ですが、実際のところは「会社が売れという商品」を売らなければなりません。また、手数料を上げるために、顧客のニーズは二の次で、手数料の高い商品を売ることもあります。

金融業界を生き抜けるのは、顧客は商品だと割り切れるくらいの図太さを持っている人なのです。入社するときの志が高い人ほど自分の良心の呵責に耐えかね、モチベーションを保てなくなり辞めてしまう人も少なくありません。

接待や飲み会が多く、プライベートの時間がない

金融業界は接待が多く、平日は飲み会、土日はゴルフという会社も少なくありません。

顧客との接待やゴルフならまだしも、社内の役員を接待しなければならないケースも多く、プライベートの時間がないのも辞めたい理由の一つに挙げられます。

転勤が多い、残業や休日出勤が多い

金融業界は、顧客との癒着や馴れ合いを防ぐために、同じ営業マンが長年同じ顧客を担当することはありません。数年単位で転勤があったり、支店内でも担当者変更が行われます。当然、独身者だけでなく家族がいる人も容赦ありません。特に、子どもの進学などの関係で転勤がない仕事を希望する人も多く、金融業界から転職を考える大きな要因になっています。

また、マーケットは世界中で昼夜を問わず動いているので、朝早く夜遅いという勤務時間になりがちです。顧客の都合で休日出勤になる場合も多く、ワークライフバランスを重視したい人にはしんどい業界です。

金融業界から異業種に転職、おすすめの転職先は?

他業界の営業職

金融業界は、異動や残業が多い・上司からの詰めが厳しくストレスに耐えられないといった理由で退職する人が多く、心身ともにハードな業界です。

営業経験を活かしたいけれど、証券や保険のようなノルマ漬けは勘弁してほしい、という人には、ルート営業の仕事をおすすめします。
ルート営業は営業職ですが、新規開拓ではなく既存顧客のフォローが主体なので、証券や保険と比べると緩やかです。

経理・財務などバックオフィス(事務職)

少々年収が下がっても数字に追われず、黙々と穏やかに仕事をしたい、というなら経理や財務などの事務系がおすすめです。

金融業界は、女性もたくさん活躍しています。経理や財務といった事務職は、特に女性の転職先として人気が高くおすすめです。経理や財務そのものの経験はなくても、銀行や証券で基礎知識は学んでいますし、大きい単位のお金の扱いに慣れているのもメリットです。

公務員

ノルマや転勤の多い金融業界の荒波にうんざりしてしまった人には、のんびり安定した生活を送れる公務員がおすすめです。公務員試験のための勉強が必要になりますが、金融業界にいることで勤勉性が身に付いているので、さほど苦労はしないでしょう。

ただし、公務員は受験する資格によって年齢制限が設けられていることがあり、民間企業での職歴の制限も自治体によって様々なため、退職する前に調べておく必要があります。

不動産業界

不動産業界では、お金に関する知識が必要不可欠なので、金融業界からの転職先としておすすめの一つです。

不動産は居住用不動産だけではなく、投資用不動産にもローン・融資は必要なので、金融業界で身に付けた知識を活かせる機会が多く、キャリアアップしやすい業界です。

コンサルティング業界

コンサルティング業界では、お金周りの専門的な意見が求められるので金融業界の経歴を持つ人材はニーズがあります

M&Aや融資だけでなく、財務分析経験があれば大手企業のコンサルティングにも対応でき、即戦力として期待されます。

本気で転職するなら転職エージェントを活用しよう

求人を転職サイトでストックしつつも、本気で転職したいと思ったら、転職エージェントも活用するのがおすすめです。転職エージェントに登録することで、専任のキャリアコンサルタントが担当につき、転職サイトには出てこない非公開求人を紹介してもらえます。

さらにキャリアコンサルタントには応募前に履歴書や職務経歴書をチェックしてもらったり、面接で企業がどんな質問をしてくるか事前に情報を得られるので、選考通過率が格段に上がります。

リクルートエージェント

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業界最大手で、転職成功実績・取扱求人数もNo.1の転職エージェントがリクルートエージェントです。キャリアコンサルタントは各業界に精通したプロが揃っていて、はじめての転職活動でもしっかりサポートしてくれると評判です。
未経験からの転職や20代~30代の若い世代の転職にも強く、企業からの信頼も厚いので、良質な非公開求人もたくさん集まってきます。金融業界の経験を活かした求人も紹介してもらえるので、まずは登録しておくことをおすすめします。

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金融業界での経験は転職に有利

異業種でも即戦力として期待される

就職活動をして金融業界に採用された、という事実だけでも「地頭が良い」「頭の回転が速い」といったイメージがあり、「優秀な人材」という判断の元、採用が積極的に行われています。

また、金融業界はビジネスマナーや金融知識はもちろん、コンプライアンスなどの研修も徹底しているので、社会人としての完成度が高く、異業種でもある程度即戦力として期待できるのです。

自己PR・志望動機のポイント

銀行や証券会社など金融業界で働いている人は、高いコンプライアンス意識ビジネスモラル経営側の立場に立ったものの考え方などが身についていることが多く、その点を自己PRにするのが効果的です。
志望動機は会社に合わせて変化させる必要がありますが、金融業界での仕事をしているうちに、他の業界に興味を持った、という入り方にするとスムーズです。

また、簿記や外務員、FPなどの資格も計画的に取得している人は、高ポイントです。
面接対策は自力では難しいですが、まずは狙っている企業がどんな人材を求めているかを分析し、自分のキャリアと照らし合わせてみることが必要です。

まとめ

ストレスが大きく転勤や残業・休日出勤が多いという厳しい労働条件に耐えられないというのが、金融業界を辞めたいと思う大きな理由に挙げられます。

しかし、ハードな金融業界での経験が評価され、金融業界から転職を目指す人の市場価値は高い傾向があります。

他業界のルート営業職財務や経理などの事務職公務員不動産業界コンサルティング業界がおすすめの転職先です。
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