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第二新卒が抱える問題点とは？
新卒入社から3年以内に退職したうえで改めて正社員として再就職を目指す、いわゆる「第二新卒」の扱いに注目が集まっています。大卒者に占める第二新卒の割合は30パーセントを越えており、まだキャリアを本格的にスタートさせる前に既卒・第二新卒になっている人が非常に多いことを示しています。
第二新卒とは、いわば「人生における最初のつまずき」とも言えるでしょう。新卒で入社する段階で、3年以内に離職すると考えている人はほとんどいないはずです。さまざまな理由で望まない退職を経験した若い既卒・第二新卒がこのつまずきからどうやってキャリアを立て直していくのか、ヤングキャリアの形成が重要なテーマとなっています。
かつての終身雇用が大前提になっていた時代では、我慢してでも新卒採用された会社で働き続けることが最良のキャリアということができました。しかし、終身雇用制が崩れ、多くの人がキャリアの途中で転職の機会を経験する時代になっている今、ヤングキャリアをいかにして構築していくかが人生計画を大きく左右するようにもなっているのです。
30代40代で身につけたスキルを活かし転職する
例えば30代で転職を考える場合、ある程度キャリアを積み、スキルを身につけたうえで「より自分の能力を活かせる職場へ」といった意識で退職→転職を選ぶケースが見られます。また、それまでの職場への不満から退職する場合でも、身につけたスキルを活かしつつ転職活動を行うことができます。
40代以上で転職する場合には、キャリアはもちろん、ポジションもそれなりの段階に達したところで、より「自分を高く買ってくれる」ところへ転職を目指すケースが見られます。これまでの職場では昇進・昇給とも今後頭打ちの状態になりそうなので、思い切って転職を目指すといったケースもあるでしょう。いずれにしろ、すでに自分のキャリアのビジョンをある程度描いて、自分の適性を見極めたうえで転職活動を行うのが基本です。
既卒・第二新卒の転職の考え方
それに対して、第二新卒の場合はこうした転職活動における「土台」と言えるものがありません。なにしろ新卒から3年以内に退職してしまったわけですから、身につけたスキルはごく限られていますし、キャリア・経歴と呼べるものはほぼゼロです。
離職理由も
「仕事が辛いから」「自分にはもっと向いている仕事がありそうだから」
といった漠然としたものが多く、
「では退職した後にどんな仕事に就きたいのか」
と聞かれても、具体的なビジョンを描けない傾向が見られます。
この状況では、自分でヤングキャリアを計画していくのは難しいでしょう。できたとしても、実現しそうにない理想論になってしまったり、自分を過大評価しすぎた結果、絵空事のような内容になってしまったり、といった結果になりがちです。まだ若い既卒・第二新卒だからこそ、ヤングキャリアの計画には第三者のサポートが必要になるのです。
しかし、第二新卒のキャリア相談のサポートが十分にできているかと言われると、社会全体でまだまだ不足していると言えるでしょう。そもそも、新卒後すぐに退職せずに、「順調に」キャリアを積んでいる「大人」のアドバイスがどれだけ役に立つでしょうか？それこそ「少しくらい苦しくても我慢して働き続けないとダメだ、そうすることで未来のビジョンが見えてくる」など、上から目線のアドバイスに終始してしまう恐れがあります。
既卒・第二新卒の転職相談は？
同世代の友人に相談しようにも、順調に仕事ができている人に対してはどうしても引け目や劣等感を抱いてしまいがちですし、同じく第二新卒になった友人とでは、お互い支え合うことはできても有益なアドバイスを交わすことは難しいでしょう。
こうした点から見て、若い世代のキャリア相談こそ、プロによるサポートが重要になってくることがわかります。先輩風を吹かすことも、上から目線のアドバイスになることもない第三者のアドバイス、そして第二新卒をめぐる就職・転職事情に精通した人物からのサポートが重要になってきます。
こうしたキャリア相談のプロは、多くの既卒・第二新卒からの相談を受けることで、さまざまな状況に応じたアドバイス・サポートができるノウハウを持っています。就職・転職に関する悩みだけにとどまらず、若い世代にありがちな人生における幅広い悩みに対しても対応できますし、それこそ10年後、20年後といった中長期のキャリアプランの作成にも、ビジネスシーンの動向も踏まえたうえで有益なサポートをしてくれます。
既卒・第二新卒が転職エージェントを選ぶ場合のポイント
プロに相談を依頼するなら、やはり転職エージェントが一番手軽な選択肢となるでしょう。無料で利用できますし、担当者となるコンサルタントやキャリアアドバイザーから、さまざまなサポートを受けることができます。例えば、面接対策などの具体的な転職活動のアドバイス、または求人元との条件交渉の代行などがあります。いずれもまだ社会人としての経験が少ない第二新卒にはなかなか難しい部分です。
キャリア相談を重視して転職エージェントを選ぶ場合には、2つのポイントを意識しながら比較検討していきましょう。
ひとつは、若い世代向けの求人を多く扱っているかです。簡単に言えば、第二新卒向けの求人を多く扱っているところのほうが転職を実現しやすいわけです。第二新卒向けの求人を多く扱っているところならよい求人も見つけやすいですし、それ以上にスタッフが第二新卒の転職をサポートする機会が多いことを意味していますから、キャリア相談においてもよいアドバイスをもらえる可能性が高くなります。
もうひとつは、やはりサポートの充実度です。こちらは、どの転職エージェントでもサポート面の充実をセールスポイントにしているため、どこから優れていてどこがイマイチなのかを見極めるのが難しいかもしれません。この点に関しては、実際に登録して利用したうえで判断するか、口コミ情報なども参考にしていくとよいでしょう。さらに、具体的に転職を希望する業種・職種がすでにある場合には、その分野に強いか、ノウハウがあるかどうかも意識して、比較検討していくことも大事です。
新卒入社後3年目までなら第二新卒としての転職が可能で、「仕事を辞めたい」「転職したい」と違う会社で一からやり直いたいと考える人が増えています。第二新卒は一般的なキャリア転職とは異なり、未経験歓迎の求人もあるため、一般の転 …
そのほかの選択肢
転職エージェントを利用するのが一番の近道ですが、ほかにもいくつか選択肢があります。むしろこちらをうまく活用できるかがポイントになってくるかもしれません。転職エージェントを利用するのは当然として、プラスαで別の選択肢を充実させることができるかで、他の既卒・第二新卒と差をつけることもできるからです。
まず、都道府県や自治体が実施している既卒・第二新卒向けのサービスをチェックしてみましょう。例えば、東京都が運営している東京しごとセンターでは、既卒・第二新卒の就活をサポートするためのさまざまなサービスを提供しています。キャリア相談の点では、アドバイザーによるカウンセリングがとくにおすすめです。東京以外でも、地元でこうした既卒・第二新卒の就活・キャリアプランの作成をサポートしてくれるサービスや施設がないかどうか、確認してみましょう。
近年では、キャリア相談やキャリアトレーニングをメインのサービスとしている転職支援サービスも登場しています。一般的な転職しエージェントとは違い、求人の紹介は行っておらず、さまざまなサポートを行っているのが大きな特徴です。有料なのがちょっとネックですが、悩みの相談だけでなく、転職に役立つスキルを身につける目的も兼ねて、利用を検討してみるとよいかもしれません。
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