「宅建有資格者は毎月〇万円別途支給」なんて求人広告を目にして宅建を取ったはいいものの、ペーパー資格で未経験・・・こんな場合、転職がうまくいくか心配になりますよね。他にも、家族や友人と休みがずれがちな水曜定休日問題や、未経験やたら大歓迎してるけど本当に年収アップは可能?問題など、不動産業界特有の転職事情も気になるところです。

そこで、ここでは宅建士が活躍できる場所未経験でも宅建の資格を有利活用して年収アップできる転職先をまとめてみました。不動産業界に転職したいけどなかなか一歩が踏み出せない方、ぜひ参考にしてみてください。

宅建(宅地建物取引士)を取るとどんな職業に就ける?

宅建士の仕事は通常業務に加えて不動産取引における重要事項を説明すること

宅建の資格を取得すると、宅建士(宅地建物取引士)として仕事ができるようになります。以前は宅地建物取引主任者という名称でしたが、宅地建物取引業法の改正により、宅地建物取引士と名称変更されました。

宅建士は不動産の売買、賃貸借などにおいて、契約成立までの間知識のない購入者に重要事項説明書の交付と説明を行う義務があります。この義務を怠り購入者が損害を被れば、宅建士個人にも損害賠償責任が負わされることになります。
不動産の売買や管理、経理などといった通常業務に加え、この業務が加わります。

宅建士は不動産業界以外に建築、金融業界でも重宝

宅建士は不動産業界だけではなく他業界でも活躍の場があります。
建築業界では建築士が仕事をしていると思われがちですが、建築した物件の販売時には宅地建物取引士が必要となります。
金融業界では融資の際に不動産の担保価値を評価することがあり、宅建士の専門知識が必要となります。

また、マンションやビルの管理を行う不動産管理会社では、不動産の分譲・仲介から管理までをトータルに行うところが増え、ここでも宅建士が必要とされます。

FPとのダブルライセンスで保険会社の勤務も可能

宅建士以外にFP(ファイナンシャルプランナー)を持っていることで、住宅購入のための資金プランニングや住宅ローンの相談も受けることができるようになるため、保険会社への勤務も可能になります。

不動産取引がある限り宅建士は食いっぱぐれない

ひとつの事業所に業務に従事する5人につき1名以上の割合で、専任の宅建士の設置が義務付けられているため、一定数のニーズがある職種といえます。不動産売買は、大きな買い物だけに景気に左右されがちですが、不動産取引がなくならない限り必要とされる資格であり将来的にはさほど変動しないと言えます。

土日休み・年収アップがしたいけど、未経験でも採用される?

宅建を持っている人は少ないが企業は欲しがる人材

5人に1人という宅建士配置の義務があるので、宅建士を欲しがる企業は多いです。必要な知識もすでに持ち合わせていてすぐに取引業務ができることから、無資格に比べると圧倒的に未経験でも採用される確率は上がると言えます。

不動産業界でも土日休みにしている企業はある

不動産業界の中でも比較的土日休みなのが、ビル管理社宅代行事務所・テナント専門などの会社です。特にBtoB(法人相手)だと土日休みの企業が相手になることが多く、宅建士の仕事も休みになっている場合があります。

賃貸や売買メインの会社だと、どうしても稼ぎ時が土日になるので土日休みは難しいかもしれませんが、賃貸不動産の店舗に勤務の場合は完全週休2日制にしているところが多く、水曜定休日で土曜休みか日曜休みの場合もあります。土日どちらかの休みで良いなど、条件の範囲を広めておくのもおすすめです。

宅建の資格を持っているだけで年収アップ

不動産仲介業の平均年収は不動産管理会社で304万円~720万円、社宅代行会社で330万円~480万円、事務所・テナント専門会社で360万円~660万円です。宅建士はこの年収に加えて月に1~3万円の資格手当がもらえます。年間に換算すると、12万円~36万円にもなります。スキルや他の資格も持ち合わせると、さらに年収が多くなるといえます。

また、不動産価値が高いものを販売すれば自動的に仲介手数料も高くなり、売り上げが増えて年収アップにもつながります。

資格と労働条件だけで即決採用の企業には要注意!

体育会系の不動産営業に資格と労働条件だけで即決採用されて実際に働くと、売買契約数が3か月以内に1件でもとれないと即クビというのはよく聞く話です。

不動産業界にモラハラ・パワハラが多いのは、成績がとれない者は早いところ辞めていってもらうように仕向けるためでもあります。こういったブラック企業は最近では問題になりつつありますが、やはり少なからず存在しますので、そういった企業を避けるためには企業調査などしっかり行う必要があります。

未経験だけど宅建を活かして年収アップする方法とは?

未経験なら中小企業がおすすめ、経験を積んで大手企業にも積極的にエントリー

未経験から年収アップをするなら大手企業が狙い目ですが、応募数が圧倒的に多く倍率も高いため、採用されるのは経験者のダブルライセンス保持者でしょう。未経験で年収アップを狙うなら一番の近道は中小企業や保険会社です。そこで経験を積み、大手へ転職することで年収アップも可能となるでしょう。

年収アップに必要なPCスキルとマンション管理士資格

最近では不動産管理業務を並行して行う企業が増えているため、菅理業務主任者やマンション管理士の資格を取ると、専門的な知識も増えてこなせる業務の幅が広がり、年収アップも期待できるでしょう。

Word・Excel・PowerPointの基礎知識とビジネスメール文章のスキルなども必要ですが、業務の効率化を優先するため、会社に専用ソフトが導入されていることもありますのでPCの操作スキルが求められるでしょう。

転職エージェントの利用で未経験でも宅建を活かして年収アップ

がつがつした体育会系のブラック企業じゃ土日休みなんてありえなさそう、いざ自分で求人を探そうとするとブラック企業にひっかかるかも・・・など、転職の最悪のケースを心配していると、条件に合った求人を見つけるのに時間もかかります。

そこで、転職を支援するサービスである転職エージェントを利用してみるのもリスク回避の一つの手段と言えます。転職エージェントは登録無料で、資格を活かせる良質な多くの非公開求人を扱っています。キャリアアドバイアザーが、求人紹介から履歴書の添削、面接対策など、内定までの転職活動をサポートしてくれるのも未経験転職者には心強いでしょう。

宅建士が有利に転職するならリクルートエージェント

リクルートエージェント

転職エージェントとしては国内最大手で、転職を決めた人の約半数が利用しているとも言われるのが、リクルートエージェントです。求人数が圧倒的で、未経験からの転職にも強いのが特徴です。
不動産業界に精通したキャリア・アドバイザーが、丁寧な面談であなたの経歴・スキル・実績を把握したエージェントが、宅建の資格を活かせる業種や職種、土日休みの求人など、自分の希望に合った求人を紹介してくれます。

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まとめ

宅建の資格を持っていると不動産取引における重要事項を説明することができ、宅建士は不動産業界建築業界金融業界などで必要とされます。また、宅建の資格を持っているだけで資格手当がもらえます。
未経験でも宅建の資格を活かして年収アップ&土日休みの企業に転職するには以下の方法があります。

中小企業の不動産関連部署や保険会社で経験を積んで大手へ
BtoBのビル管理社宅代行事務所テナント専門会社なら土日休み

専門的な知識をつけて、宅建の資格以外にもマンション管理士やFPなどダブルライセンス取得するとさらなる年収アップも見込めるでしょう。