「保育士で派遣として働いてるけどもう辞めたい」、「保育士を辞めたいけどまだ一年目だから言えない」

保育士は女子に人気の職業だった時期もありますが、実際は辛い仕事で、中には新卒でも辞めたいという人もいます。女性が多い仕事ゆえに人間関係で辞めてしまう人や、怪我などが理由で辞めてしまう人もいます。

ここでは、保育士を辞めたい人のために、保育士の資格とキャリアを活かせる仕事より良い条件の職場に転職する方法などを紹介しています。

保育士を辞めたい理由は「人間関係」の不満が多い

女性ばかりだと軋轢が生じやすくなってしまう

保育士に限ったことではありませんが、女性ばかりの職場の人間関係には、特有の雰囲気があります。

女性は気が合う人同士でグループを作る傾向にありますが、仲間意識が強すぎることで衝突しやすく、トラブルにまで発展することもあります。派閥争いや陰険ないじめ・陰口は、程度の違いはあれ、女性ばかりの職場には付き物と言ってもいいくらいです。

先輩・上司とのトラブル

新人の保育士を悩ませているのが、先輩や上司との関係です。もちろん、尊敬できる先輩もたくさんいますが、ストレスの多い女性社会を生き抜いてきた先輩の中には、神経が図太くプライドが高くなってしまった人たちがいるのも事実です。

そんな人たちからの理不尽なパワハラや、機嫌を損ねないためのご機嫌取りに神経をすり減らしてしまうこともあります。

また、保育士は上下関係に厳しい職場なので、先輩が残っていると、自分の仕事が終わっていても、遠慮して帰れないこともあります。たまにならばいいかもしれませんが、毎日続くとなると相当なストレスです。

上下関係の厳しさから、上司の言うことが絶対だという職場もあります。それが、非効率だとしても、上司が理想としている仕事のやり方を押し付けられ、作業時間が増えてしまっては、ただでさえやることがたくさんある保育士としては、うんざりしてしまいます。

理不尽な嫌がらせ

女性は男性よりも仲間意識がとても強いものです。子どもの頃、可愛い子や正義感があって目立つ子を仲間外れにしようとする子っていましたよね。残念ながら大人になってもそういう人は存在します。

きちんと仕事をしていても、気に入らないと思うと嫌がらせのターゲットにされることがあります。

園長と園の方針について揉める

保育士同士の仲はいいのに、園長に問題がありストレスを抱えてしまうケースもあります。

「保育方針がどう考えてもおかしい」「突然、無茶なことを言い出す」「サービス残業が増えても改善しない」など、保育園のトップである園長の考え方が明らかにおかしいと、働く上で、大きな問題となってきます。

保護者への気遣いや苦情がストレス

保育士だって人間です。子どもに真剣に伝えようとするあまり、時には子どもに対して強い口調になってしまうこともあります。

しかし、どんなに熱心に指導をしていたとしても、感情的になってしまった場面だけを保護者が見ていると「あの先生は、子どもへの接し方がきつい」などの悪い噂が立ってしまうこともあります。

また、若い保育士は、「若い」というだけで保護者からの信頼が得にくく、何かあると上司や先輩に苦情を入れられてしまう、ということもあります。

モンスターペアレントの対応に疲れる

近年、問題となっているのがモンスターペアレントです。子どもたちのためにと、一生懸命保育にあたっていても、理不尽な要求をしてくるモンスターペアレントがいます。

大抵は、感情的になっていて人の話を聞かないので、担任をしているクラスの中にモンスターペアレントがいると、その対応だけで多くの時間と労力を奪われてしまい、ストレスになってしまっているケースも多いです。

「人間関係」以外の辞めたい理由

給与が低い

保育士の平均年収は250万円といわれています。他の仕事に比べて初任給が低いだけでなく、昇給もしにくいため、10年勤務しているベテラン保育士の月給が12万円といったケースもあります。

体力的にキツイ・長時間労働

1日中子どもの体力に合わせて動き回るため、体力的にハードです。残業が多く、長時間労働になりがちなことも、体力面への負担に追い打ちを掛けています。

また、自分の年齢が上がるにつれて、活発な年頃の子どもの相手が厳しくなるという事情もあります。

体力的な理由で転職を考えている場合、比較的負担が少ない1~2歳に配置するなどの考慮をしてもらえることもあります。転職を決める前に、上司に相談してみましょう。

保育士を辞めて転職!でも保育士以外の仕事は難しい?

保育士以外の業種は未経験者扱い

当然ですが、他業種から保育士に転職した人以外は、保育士以外の業種は未経験で応募することになります。

そのため、経験者を優遇しているような事務や経理などといった、女性に人気のあるオフィスワークなどでは経験者に比べると、転職に不利になる傾向にあります。

男性保育士が異業種に転職するときも女性同様に厳しい

男性保育士が異業種に転職する場合でも、保育士の仕事を社会人経験として認められにくいなどのデメリットは、女性保育士が転職する場合と同じです。

社会人経験があるのに高卒扱いも同然

保育士資格を活かせる仕事であれば、専門学校卒の社会人経験者として認められますが、それ以外の仕事では、高卒と同等に扱われます。

世間一般的に、保育士は「子どもと遊ぶだけの特殊な職種」というイメージがあり、保育士になるための勉強や保育士としての経験は、他の仕事では役に立たないと思われてしまうからです。

保育士からサービス業への転職は子持ちの場合は大変

サービス業は平日休みのことが多く、夜も遅くなることが多いです。子育て中の人だと、子どもの休みや行事に合わせにくい・夕飯の支度が困るといったデメリットがあるため、働きにくいです。

異業種よりは保育士の資格とキャリアを活かして転職する方がよい

保育士を辞めてまったくの異業種に転職するのは厳しいです。未経験での転職は、年収も確実に下がります。

転職するなら、保育士の資格とキャリアを活かして転職する方が、高待遇のケースが多く、年収も下がりにくいです。

保育士資格や保育士経験を活かせる転職先は?

企業内保育

企業内やその近隣に設置された、従業員向けの保育施設です。大手企業内の保育所なら給与水準が高く、月給185,000円~210,000円程度の求人が多いです。

土日祝休みの職場が多く、運動会などのイベントもないことが多いため、休日もしっかりと取ることができ、長時間勤務になりにくいです。

院内保育

病院やクリニックで働く人たちのための保育施設です。預かる人数が少ないことが多く、大きな行事もないので、業務の負担が少ないです。

ただし、24時間開所している職場の場合は、変則シフト勤務+月1~2回程度の夜勤が入ることが多いです。その代わりに、年間休日数は多めです。

駅型保育

鉄道会社が、駅ビルなどに開設している保育施設です。認可外の施設であることが多いため、定員規模がさまざまで、自分の志向に合わせて選べます。また、駅ビルは夜は閉館するので、夜勤がない職場も多いです。

鉄道会社=大企業が運営しているので、福利厚生が充実していて安定性もあります。給料は比較的高く、160,000~186,000円が平均的です。日祝休みの施設も多いです。

ただし、早朝から夜遅くまで開所していることが多いため、早朝勤務や遅番勤務があります。

小規模保育

0~3歳未満児を対象とした、定員6人以上19人以下の保育施設です。職員や保護者も少ないため、人間関係を構築しやすいメリットがあります。会議や行事も少ないので、保育に集中できます。

2歳までの子どもだけなので、体力的にも比較的ラクです。保育ママとして開業を考えている人には、近い環境で経験を積めるメリットもあります。

一方、資格不要の施設もあるため、職場によっては職員の知識やスキルにバラつきがあり、保育士資格を持っている人に負担が集中する可能性もあります。また、少人数のメリットは、人間関係に行き詰ったときに逃げ場がないデメリットにもなります。

高齢者施設併設

高齢者施設に併設された保育所です。大企業が運営している施設であれば、福利厚生が充実していて給与も高い傾向があり、194,000~212,000円程度の求人も多いです。介護士など他の職種の職員が多く、人間関係の幅も広がります。

デメリットは介護士と連携を取るための会議が多いこと、施設全体での行事を行う職場の場合は準備の負担が大きいことです。また、複数施設を運営している企業の場合は、異動の可能性もあります。

認定こども園

幼稚園と保育所の機能を併せ持った施設です。保育園が認定こども園に移行するなどもあり、求人は増加傾向です。

すべての業務に携わるには、「保育士資格」と「幼稚園教諭資格」の両方が必要となるため、新たに応募する場合は両方の資格を持っていた方が有利です。

保育士が幼稚園教諭資格を取得する際は、所定の条件を満たしていれば、少ない負担で資格を取得できる「特例制度」を利用できます。

家庭的保育事業(保育ママ)

主に3歳未満の子どもを自宅で預かる保育者、または保育施設です。2010年に法定化されたばかりなので、まだ実施されていない自治体もあります。職員同士の人間関係の悩みがなく、きめ細かい保育を実現しやすいです。

一方で、自宅が保育場所となるため、住居規模や同居家族などの条件を満たす必要があります。(自治体によっても条件が異なります。)また、子どもへの安全責任は、一般の保育園以上に重くなります。

学童保育

学童保育とは、保護者が働いている小学生児童を放課後、土曜日、長期休業中に預かる施設です。主な勤務時間は平日の午後のため、アルバイトやパートといった非正規雇用の形態の場合も多いです。

学童保育で働く時に、放課後児童支援員の資格が有利に働きます。保育士資格を持っている人は、研修を受けることで取得できます。2015年にできた新しい資格なので、取得しておくと、学童保育で働く時に有利です。

保育士派遣で働くという方法も

派遣社員は残業があまりなく、職場の人間関係に深く関わらなくて済むというメリットがあります。

派遣切りなどのリスクもありますが、逆に言うと、辞めたくなったら契約を更新しない、契約途中で辞職するという手もあります。退職の手続きは派遣会社が行ってくれ、次の派遣先も派遣会社を通して紹介されます。

公立、認可保育園への転職で待遇アップ

待遇への不満が転職の理由であれば、別の保育園に転職するのもおすすめです。保育士としてキャリアに見合った待遇で働くには、公立保育園が確実です。

初任給は民間の保育園と同程度ですが、地方公務員と同等の給料がもらえ、毎年の昇給もあり、長期的に見ると所得の差が大きくなります。産休や育休など最低限の福利厚生も整っており、倒産の心配がないのも大きなメリットです。

また、少数ではありますが、私立の認可保育園も、公立保育園より給料や待遇がよい園もあります。私立=民間に応募する場合は求人票の内容を鵜呑みにせず、条件や待遇の実態をしっかりリサーチすることが大切です。

保育士の転職、より良い環境の職場を見つけるには?

転職に失敗しないためには転職前の情報収集が必須

転職を考えている保育士の多くは、「職場の人間関係が嫌」「給料が安すぎる」など、ネガティブな理由で転職を希望していると思います。同じ失敗をくり返さないためには、求人を吟味して選ぶことが大切です。待遇や条件だけでなく、園の方針、人間関係や雰囲気などの職場環境まで、しっかりリサーチして選ぶようにしましょう。

職場を決める前には、こんなはずではなかった、というミスマッチを少しでも減らすために、職場見学で転職先の雰囲気を自分の目でチェックしましょう。とはいえ1回見学に行っただけでは、園の内情まではなかなかわかりませんよね。園の内部事情や働きやすさについては、保育業界に詳しいキャリアコンサルタントから情報を得るのがおすすめです。

保育士資格を生かせる良い環境の職場を見つける方法

保育士の資格を活かせる高待遇求人を探すには、保育業界に特化した転職サイトを利用するのがおすすめです。保育士資格を持つ人向けの求人に絞ら得ているため、無駄な情報が少ないです。

さらに、施設形態やカリキュラムなど、保育士ならではの希望条件からでも、自分の条件にマッチした求人を紹介してもらえます。在籍しているキャリアコンサルタントも、保育士の転職支援を専門的に行っていて、保育業界に詳しいので頼りになります。

保育士バンク

保育士バンクは、キャリアアドバイザーに元保育士の女性も在籍しており、悩みの共感をしてもらえ、相談しやすいと定評があるエージェントです。

保育バンクは全国に拠点があり、登録者の住まいに詳しいアドバイザーが担当してくれるため、希望する地域の詳しい情報を得ることができます。面談は保育バンクの拠点でも可能ですが、電話とメールでも完結できるため、現職を続けながらでも転職活動しやすいです。

業界の中でも取り扱い求人数が多く、保育バンクのみの非公開求人も多数取り扱っています。

保育バンク公式サイト

マイナビ保育士

マイナビ保育士は、転職大手のマイナビグループが手掛けている保育業界に特化した人材紹介サービスです。取り扱い求人数が多く、公開求人以外にも非公開求人の紹介も受けられます。

対応エリアが1都3県のみですが、首都圏の保育士求人にはもっとも強いです。求人検索条件は、規模や「乳児のみ」「男性OK」といったこだわり条件を細かく指定できるので、希望に合った求人を探しやすいです。

また、キャリアコンサルタントも各園の内部事情に精通しているので、希望に合った求人を提案してもらいやすいです。正社員だけでなく、パートなどの求人もあります

マイナビ保育士公式サイト

リクナビNEXT

リクナビNEXT

国内NO.1の転職サイトで、30万人以上の転職に成功している実績があります。転職者の8割が利用していると言われており、転職決定数もNO.1です。

新着・更新求人が毎週1000件以上掲載されており、リクナビNEXTにしかない限定求人が87%を占めています。自分のWEB履歴書に興味を持ってくれた企業からスカウトが届くサービスなどもあります。

リクナビNEXT公式サイト

女の転職@type

女の転職@type

女性のための転職サイトで、女性の採用に積極的な企業の求人を多数取り扱っています。未経験・女性歓迎の求人募集などもあるので、未経験でも採用されやすいです。

「女性管理職有」、「育児と両立OK」といった、女性ならではの検索条件で求人を探すことも可能です。年収&お仕事相性診断や職務経歴書診断など、転職に役立つコンテンツが豊富に揃えられています。

女の転職@type公式サイト

保育士の転職面接で必ず聞かれる「転職理由」の上手な答え方

保育士の転職は「転職理由」が重要なワケ

保育士に限らず、どのパターンの転職にも言えることですが、ネガティブな理由で転職を考える求職者に対して、企業側は「もっと待遇がよい求人が見つかったら、すぐに辞めてしまうのでは?」、「人間関係で簡単に辞めてしまうようなら、うちでも長くは続かないのでは?」と不安を感じてしまうのです。

どんなに優秀な人材であっても、経費をかけて雇ってもすぐに辞めてしまう可能性があるのなら、始めから雇わないという選択をする企業もあります。

しかし、ポジティブに言い換える工夫を加えることで、むしろ「困難があっても乗り越えようとする姿勢がある人」、「仕事に対して熱意がある人」といったプラスの印象を与えることができるのです。

ネガティブな転職理由はポジティブに言い換える

転職理由がネガティブなものであることを、そのまま正直に応募先の企業に伝えるのは得策ではありません。ネガティブな転職理由は、ポジティブに言い換えて伝えることで、良い印象を与える与えることができます。

①給与の低さを言い換え

「資格や能力・実績が評価される施設で、これまで以上に頑張りたいと思い、御社に応募させていただきました。」

「実績が評価される御社に移ることで、さらに仕事に励みたい」という点が主になるように伝えることがポイントです。この段階では、具体的な希望金額などは述べないようにします。

②長時間労働を言い換え

「職員不足で1人当たりの労働時間が長くなりすぎていたため、人員を増やせないか、園長先生とも相談しましたが、実現が難しかったので退職しました。」

残業の原因を明確に伝えること、退職する以外の選択肢がなかった理由を伝えることがポイントです。

なお、子どもの送り迎えなど、やむを得ない理由で残業できない場合は、面接で伝えて構いません。自分の状況や、明らかにできないことは、面接のときに伝えておく方が、後々トラブルが起こるのを防げます。

③人間関係の悪さを言い換え

「前の園の方針とは、保育に対する考えが一致せず、園長と話し合いを重ねました。しかし、意見のすり合わせが難しく、非常にお世話になった園ではありますが、退職することになりました。」

人間関係が理由の場合は、問題解決のためにどのような努力をしたのかを伝えることがポイントです。自分と合わなかった相手に対して、感謝の気持ちや礼節を持っていることを表すのも、謙虚な姿勢が感じられて好印象です。

保育士から未経験異業種に転職するときの転職理由

事務職など、保育士とまったく異なる職種に応募する場合は、「なぜ保育士を辞めてこの仕事をしたいのか?」と必ず聞かれます。「異職種に転職しようと思った理由」、「応募先の職種を選んだ理由」を明確に説明できるようにしておきましょう。

異職種への転職の理由は、「保育士以外の仕事にも目を向けることで視野を広げたい」「より幅広く経験やスキルを得たい」といったものが企業に好まれます。

職種を選んだ理由は、保育士の仕事で習得したスキルや経験が役立つことを盛り込みます。事務に転職したいのであれば、「保育士はWordやExcelを使った事務作業を日常的に行っているので、PCのスキルを活かせる事務職を頑張りたい」といった具合です。

まとめ

保育士を辞めたいと思っている人は、人間関係に関する不満が多いです。しかし、保育士を辞めたいと思っても、いきなり未経験での採用は厳しいため、保育士の資格を活かせる仕事をおすすめします。

・企業内保育
・院内保育
・駅型保育
・小規模保育
・高齢者施設併設
・認定こども園
・家庭的保育事業(保育ママ)
・学童保育

人間関係の良い職場に転職するためには、事前に職場の雰囲気を聞くことができる転職エージェントの利用がおすすめです。