今は不動産事務で働いているけれど、もう限界。転職でしっかり休める仕事にうつりたい、古い体質が残る不動産業界以外の仕事がしたいという人が増えています。

ここでは不動産事務を辞めたい理由と、キャリアを活かした異業種への転職先の選び方失敗しない転職方法についてまとめました。不動産業界から転職を考えている人はぜひ参考にしてみてください。

不動産事務を辞めたい理由は?

業界全体が体育会系

不動産事務から別の業種に転職を希望する人の多くが、仕事内容というより不動産業界ならではの雰囲気についていけないと感じています。不動産業界は歴史のある業界のため勤務体制や評価基準が昔ながらの体制のままの企業がたくさんあります。

仕事が早く片付いても上司より先に帰れず残業が当たり前、就業後の飲み会も業務のうちと言われて、絶対に参加するなどという風潮が根強く残っていることもあります。

クレームが多い

また不動産会社は売買でも賃貸でも顧客からのクレームが多く入ります。不動産を購入する人や借りる人にとって安い買い物ではないため、営業マンの対応や物件に対するチェックの目がどうしても厳しくなりがちです。企業に入るクレームの対応は電話で入ることが多く、どうしても不動産の事務の社員が対応することが多くなります。クレーム対応に社員が精神的に疲労してしまうケースがよくあります。

土日に休めない

不動産業界では慣習的に定休日を水曜日に設定していることが多く、来客の数が増える土日は休みをとれない会社が多くあります。平日休みでは家族と過ごす時間が十分にとれないため、結婚や出産を機に土日にしっかり休める業界への転職を希望する人もいます。

人間関係が嫌

不動産会社は業界全体が縦の関係が強く、上司の言うことが絶対というところもあり、若い社員にとってストレスになることがあります。また営業部門の社員に重たいノルマがあり、社内に叱責や怒号が絶えない企業も存在します。事務部門では営業部門よりそうした風潮は弱めですが少なからず影響をうけます。

また事務部門は女性の比率が非常に高いため、女性同士の人間関係に疲れてしまうことがあります。こうした社内の人間関係やパワハラやいじめにうんざりして、別の業界に転職を希望する人もいます。

不動産事務から転職におすすめ!土日休みの転職先は?

不動産事務はほとんど平日休み

不動産事務の仕事の中で平日休みにこだわって仕事を探すのは難しい作業です。土日休みだけでなく、週2日しっかり定期的に休むことが難しい会社もあります。

週休2日と求人票に記載があっても、営業所の不動産事務の場合、水・土休みもしくは水曜日と土曜日隔週休みが多いのが実情です。労働時間の多さから、不動産業界に見切りをつけて、他の業界の事務職への転職を希望する人も少なくありません。

土日休みの不動産事務もある

不動産事務の中には数少ないながらも土日休める仕事があります。不動産業は賃貸、仲介、管理など、いくつかの業種に分かれており、業種によって仕事の内容がかわります。

賃貸:賃貸物件をオーナーの代わりに宣伝し、借り手を見つけて契約を結ぶ。
仲介:不動産を売買するときや物件を借りるときに、売り手と買い手の間に立って売買契約や賃貸契約を進め、契約を結ぶ。
売買:土地・マンション・住宅を販売する。
管理:ビルやマンション、アパートなどの物件をオーナーに代わって管理する。

管理がメインなら土日休みも存在する

賃貸・仲介・売買の会社は、カウンターセールスの業態なので、1週間のうち客足が増える土日が一番忙しくなります。そのためどうしても土日祝をのぞいた平日休みでシフトを組まれることが多くなります。ですがマンションなどの管理の仕事をメインにおこなう不動産会社であれば、土日に休める可能性が高くなります。

また法人専門の物件を扱う仲介・賃貸会社も顧客の休日にあたる土日を定休にしている会社が多いです。

競売物件や任意売却専門の会社が狙い目

また不動産事務で土日休みの仕事を希望しているなら、競売物件を扱う会社が狙い目です。裁判所が関係する仕事のため、裁判所があかない土日は基本的に休みのところが多いからです。

競売と任意売却

競売では債務を返済できなくなった人から差し押さえた物件を裁判所が競売にかけて販売します。競売会社は入札をして落札し、落札した金額よりも高い値段で物件を販売する会社です。任意売却とは債務を返済できなくなった人に物件の売却をすすめて、競売にかけるよりも良い条件で売れるように交渉する仕事です。

競売物件や任意売却を専門に扱う不動産会社があり、競売取扱主任者は不動産競売の専門家として、競売会社などで競売に対するアドバイスをおこないます。

競売取扱主任者になるには

競売取扱主任者になるには民間の資格である競売取扱主任者の試験に合格し、合格後の登録には宅建合格が必須となるため、ハードルが高いと感じる人が大半です。しかし競売取扱主任者が在籍する事務所での事務なら、土日に休める可能性が高くなります。

資格取得はキャリアアップにつながる

不動産事務の仕事に就くために、「競売取扱主任者」の資格取得を必須にしている求人はわずかです。ですが今後不動産業界でキャリアアップを考えているのであれば、一生ものの資格として宅建や競売取扱主任者を目指すのはおすすめの選択肢です。企業によって資格手当を出しているところも多いので、不動産会社の事務で働きながら資格をとることもできます。

法人向け業種の事務職なら土日休みが普通

土日休みを希望するなら、転職先は土日連休が当たり前の業界に絞るのがおすすめです。販売業・サービス業はオフィスワークでも平日休みの可能性があり、土日休みにこだわるなら、避ける方が安全です。

土日固定で休める業界は、
広告業界
出版業界
IT業界
メーカー
などがあります。取引先も土日休みが慣習になっている業界がおすすめです。

営業事務

不動産事務からの転職先で多いのが、別業種の営業事務の仕事です。不動産業界の体質が苦手だけれど、人をサポートする事務の仕事を得意としている人におすすめの仕事です。

カスタマーサポート

一般事務で人と接することが多い営業事務経験者は、カスタマーサポートの仕事につく人もます。不動産事務で身につけた接客スキルや問題解決能力を活かして働くことができ、オフィスワークの中では比較的高収入を得られる仕事です。

バックオフィス全般

人事・労務・経理のスキルがある人は、経験を活かして、業界を選ばずバックオフィス全般で働くことができます。不動産業界以外の事務職は、残業が少な目で土日しっかり休める求人が多いので、労働時間の長さや、土日が休めないことに不満を感じていた人におすすめです。

不動産事務からの異業種転職で年収を下げないために

不動産事務は、事務職の中では高収入の部類に入る職種です。不動産業界から離れたい一心で安易に何も対策をせずに転職を決めてしまうと、転職先からは未経験者とみなされてしまいます。特に未経験者歓迎の別業種の一般事務職の仕事に転職した場合、大幅に年収がダウンしてしまい、後から転職したことを後悔することがあります。

現在の年収を維持したまま異業種転職するためには、キャリアと求人のマッチングが重要になります。年収を維持するには、未経験歓迎の仕事を探すのではなく、不動産事務で身につけた自分のスキルと経験を活かせる求人を探して経験者として応募することが大切です。

求人サイトやハローワークから自力で仕事を探すよりも、転職エージェントのキャリアカウンセリングを受けて、自分のキャリアにマッチする求人を紹介してもらうことが年収ダウンを避ける簡単な方法といえます。転職のプロの力を借りて、業種をまたいでも経験者として働ける転職先をみつけ、転職を成功させましょう。

リクルートエージェント

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リクルートエージェントは日本最大級の転職エージェントです。非公開求人を非常に多く抱えていて、企業からの信頼も厚く、登録すると条件の良い大手企業や優良求人の案件にエントリーすることができます。リクルートエージェントは別の業種への転職実績も多く、転職を成功させるノウハウをキャリアアドバイザーから教えてもらうことができます。応募書類の添削や面接対策などのフォロー体制も整っていて、転職を考えている人ならまず登録しておくべき転職エージェントです。

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まとめ

不動産事務から転職を希望する人は
・不動産業界の古い体質
・クレームの多さ
・人間関係
・土日に休めない
などの点を転職理由にあげています。

不動産事務から異業種転職する場合は
・営業事務
・コールセンター
・バックオフィス全般
が身につけたスキルを活かせるのでおすすめです。

不動産事務で土日休める確率の高い求人は
・不動産管理の企業
・競売物件や任意売却専門の企業
です。

年収をキープするには自分のスキル・経験を棚卸しして、経験者として働ける転職先を見つけることが大切です。自分のキャリアとマッチングする求人は、転職エージェントに登録して探してもらうことができます。