アクチュアリーとは、保険数理人とも呼ばれる専門職で、統計学や確率論などを駆使し、様々な現象を分析することで、保険や年金の適正な掛け金や支払金などの計算を行う仕事です。また、企業の経営リスクや配当金・責任準備金などの算定も行います。アクチュアリーは非常に難しい試験をクリアして得る職業なので、全く未経験からの転職は不可能です。

こちらでは、今は他の仕事に就いているけれど、アクチュアリーに転職を考えている人に役立つ情報をまとめてみました。未経験で転職する方法はあるのか難しいと言われるアクチュアリーの試験はどのようなものかアクチュアリーの年収失敗しない求人の選び方など、ぜひ参考にしてみてください。

アクチュアリーの仕事内容・年収・将来性は?

保険会社や信託銀行など、活躍の場は広がっている

アクチュアリーは、さまざまな事象を分析したり確率を計算したりする手法により、保険や年金の掛金を算出するのが仕事なので、保険会社や証券会社に勤務するケースが多い職種です。また、近年では、M&Aの計画や経営リスクの算出なども請け負うため、一般企業やコンサルティング会社などにも活躍の場が広がっています。
数理的な見地から物事を捉えることは、今後ますます求められる力です。将来的にも、幅広い業種で活躍できる可能性があります。

アクチュアリーは年収が高い職種、企業規模や役職によっても大きく差がある

アクチュアリーは、その専門性の高さから年収レンジが高い職種です。平均年収は1000万円を超え、月収でも約80万円~100万円程度が期待できます。外資系なら、その2倍程度の年収も見込めます。
さらに、企業規模や役職によっても差があるので、年収の高さを求めて転職を考えるなら、大手企業を目指すことがポイントです。
勤務時間や休日などの条件は企業によって異なりますが、専門性の高い職種のため、自分の仕事を誰かに任せることが難しく、自分で抱えてしまいがちです。また、人手不足の職種なので、一人にかかる仕事量も自ずと増えがちです。とは言え、顧客と日々対峙するわけではないので、ある程度個人の裁量に委ねられている部分もあります。

まだまだ人材不足、活躍の場は業界を超えて広がりつつあるため将来性もあり

アクチュアリーは難関の資格試験を突破しなければならないため、そもそも人材不足であることは否めません。
国内の生命保険市場は飽和状態にあると言われて久しいですが、がん保険や収入保障保険など保険の種類も多様化しています。また、火災保険、地震保険といった分野に関してはまだまだ市場の拡大余地があります。また、個人年金の市場拡大もあり、アクチュアリーの需要はますます高まっています

未経験からアクチュアリーに転職する方法

資格試験の中でも最難関のアクチュアリー資格が必須

アクチュアリーとして働くには、アクチュアリー資格が必須です。大学卒業後、保険会社などに就職して保険や年金業務を経験した上で、アクチュアリー講座を2年間受講します。それでやっと資格試験の受験資格が得られます。資格試験の中でも最難関と言われています。日本でアクチュアリーと呼ばれるのは、アクチュアリー協会に所属している人だけで、準会員になるのに約5年、正会員になるには約8年ものキャリアが必要です。

まずは試験合格!アクチュアリー試験受験資格・試験内容

日本で「アクチュアリー」と堂々と名乗るためには、公益社団法人日本アクチュアリー会が実施する資格試験をパスして、協会の正会員に登録する必要があります。
資格試験の内容は、基礎5科目(数学、生保数理、損保数理、年金数理、会計・経済・投資理論)が第1次試験で、これをパスすると「準会員」になれます。
次に、生保コース、損保コース、年金コースという3つの専門に分かれた第2次試験を受験し、これをパスした上で、プロフェシナリズム研修を受講すると、ようやく正会員になれます。一度に全て合格する必要はないですが、年に1度しか試験がないため、すべての科目をパスするには、5年でできれば早い方、平均で8年程度かかるとも言われている難関試験です。

30歳くらいまでにはアクチュアリー候補生として働けるよう計画的に行動

アクチュアリーとして働くための資格取得には数年かかるので、逆算しても30歳くらいまでにはアクチュアリーに携われる職場への転職をしておくべきです。
未経験からチャレンジする近道としては、アクチュアリー候補生になることです。保険会社などにアクチュアリー候補生として入社し、仕事をしながら会社のバックアップを受けてアクチュアリー資格の勉強を進める、というのが一般的です。企業によっては、アクチュアリー候補生として採用されると対策講座の受講料を会社が負担してくれたり、科目ごとの合格が賞与に反映されたりといったサポート体制が整っているので、利用しない手はありません。

「アクチュアリー候補生」の求人を見逃すな

アクチュアリーの需要は高く、国内企業では人手不足が続いています。完全な未経験からの転職は難しいですが、アクチュアリー準会員の資格を取得しておくことが、未経験からの転職を叶える一番確実な方法です。「アクチュアリー候補生」という求人は、ポテンシャル採用の意図があり、企業が資格取得のための金銭的な補助をしてくれるなどのサポートを受けられます。未経験からアクチュアリーを目指すなら、候補生の求人を見逃さないことです。

準会員からでもアクチュアリーの仕事に近づくには

アクチュアリー試験は易化傾向にある、在学中から着実に科目合格を目指す

アクチュアリー資格試験は、大学3年生から受験可能です。在学中に1つの科目でも合格しておけば、大いにアピール材料になり得ます。
また、新卒でも3科目くらいは受かるので、準会員までは比較的進みやすいです。着実に合格科目を増やして、資格取得への道筋をつけておくと転職活動も有利に進めることができます。

生保業界を狙う

アクチュアリーの需要が最も高いのは生保業界です。まずは生保業界に入って、業界内で働きながら試験合格を目指すのも効率的な方法です。アクチュアリーは、一発合格するのが難しい資格なので、働きながら科目ごとの合格を目指し、努力が認められれば社内異動も夢ではありませんし、他の会社から中途採用で入るよりも可能性は高くなります。

未経験からアクチュアリーに転職、失敗しない転職先の選び方

アクチュアリーになれる可能性がある「ポテンシャル採用」に要注意

アクチュアリーのポテンシャル採用は、企業にとってもリスクが高いため、相当の学歴や経験を持っていないと採用される可能性は低くなります。資格取得に対して明確なサポートや、手当・賞与へ反映される具体的な数字などが明確にされていない求人は要注意です。ポテンシャル採用、と言って、実際は生保会社や証券会社で営業に配属されてしまうケースもあります。これでは勉強どころではなくなるので、アクチュアリーへの道が閉ざされてしまいかねません。

アクチュアリー資格の取得をサポートしてくれる企業の求人を選ぶべき

資格取得前でも、科目別で数科目合格していれば、未経験採用の可能性はあります。生保業界などで働きながら継続的に勉強し、アクチュアリー資格の取得を目指す場合、資格取得のサポートの有無が求人選びのポイントになります。資格取得講座の受講費を補助してくれたり、時間的にも勉強時間を取れるよう配慮してくれたり、企業によってサポートの形はさまざまですが、事前に確認しておく必要があります。求人票には載っていない場合もあるので、面接で必ず確認しておくべきです。

未経験OKかつ条件の良いアクチュアリー求人を見つける方法

アクチュアリーは資格が必要な専門職なので、未経験から直接アクチュアリーになれる求人はありません。アクチュアリーへなるべく近づけるような求人選びがポイントですが、ハローワークや求人サイトでそのような求人を探すのは困難です。
転職エージェントは求人の紹介や転職サポートをしてくれる上、条件の良い非公開求人を豊富に扱っているので、登録しておけば転職活動を効率的に進めることができます。
未経験からの転職は不利ですが、転職エージェントでコンサルタントのサポートを受ければ、そのハンデを抑えることができます。
さらにエージェント経由で転職先の実情を把握することができ、転職後のミスマッチを防ぐことにもつながります。

リクルートエージェント

リクルートエージェント

リクルートエージェントは、転職成功実績NO.1を誇る業界最大手の転職エージェントです。登録者数が多いため、企業からの優良求人も集まりやすくなっています。登録すれば、プロのキャリアコンサルタントに求人選びから面接対策までサポートをしてもらえます。アクチュアリーのような専門職の求人は公開されていないことが多いので、非公開求人も充実している大手の転職エージェントに登録しておくことをおすすめします。

リクルートエージェント公式サイト

まとめ

アクチュアリーの年収は高く、国内企業でも約1000万円、外資系だと2000万円~3000万円とも言われています。需要も高く、将来性も期待できるため、未経験からでもアクチュアリーへの転職を目指す人は少なくありません。
アクチュアリーは資格がないと働けません。資格取得のハードルはとても高いので、働きながら求人を探すのが賢明です。求人の選び方としては、アクチュアリー候補生の求人生保業界を狙うことがポイントです。

働きながら転職活動を効率的に進めるには、転職エージェントなどのプロの力を借りるのが成功への近道です。プロのサポートを上手に活用して、アクチュアリーへの転職を実現させてください。