未婚・離婚・死別を問わず、シングルマザー世帯は増えていて、今では珍しくなくなりました。しかし、1人で子育てもしながら、家計も支えなければならないということは非常に大変なことです。

ここでは、シングルマザーにおすすめの仕事や、失敗しない仕事の探し方シングルマザーが転職活動に成功するコツについてまとめています。
また、転職前に考えておくべきことや、応募書類の書き方や面接のポイントについても解説しています。

シングルマザーは仕事ない?転職が難しいって本当?

ブランクあり・未経験でも転職先はある

もともと共働きで離婚した場合を除いて、多くのシングルマザーはパート勤めだったり、子どもに手がかかり働けていない人の方が多く、離婚を機に正社員で働ける仕事を探しだす人が多いです。一度勤務していた会社から出産後しばらくのブランクがあると、シングルマザーに限らず、転職は難しいと思ってしまいがちです。

ブランクがあっても働ける

しかし、例えある程度ブランクがあったとしても、募集している職種・業種の経験があれば採用するという企業は珍しくありません。この場合、ブランクがあまりにも長いと採用を留まることもありますが、ブランクが1~2年ほどであれば、「ブランク<職業経験値」を優先するケースも多いです。

ある程度経験があれば、ビジネスマナーなどはもちろん、その職種・業種特有のルールや仕事の仕方について把握していることがわかるからです。

経験なしでも採用されることもある

拘束時間や土日完全週休2日などの魅力的な条件でも、「経験がまったくないから諦めよう」と、最初から諦めることはありません。未経験職種だとしても、ブランク以前の他の仕事で培ったキャリアがあるのなら、役立つことの方が多いからです。

たとえば、教育サービス関連に務めていた方は、そのスキルを活かして営業や営業事務、広報などに就職したというケースもあります。事務職の方が、同業種の営業職に転職したというケースもあります。これらはそれまで勤務していた仕事のキャリアやスキルを活かして転職を成功させた例だと言えるでしょう。

シングルマザーでも、トライアル雇用から正社員になれる

トライアル雇用とは

ハローワークで紹介される求人には「トライアル雇用」の文字が目立ちます。厚生労働省によると、トライアル雇用とは「事業主が、原則3か月間の試行雇用を行うことにより、対象となる労働者の適性や業務遂行の可能性などを実際に見極めた上で、トライアル雇用終了後に本採用するかどうかを決めることができる」というものです。

つまり、「トライアル雇用」とは、正式採用が先延ばしにされた状態の雇用形態なのです。

トライアル雇用は正社員の入り口

しかし、実はトライアル雇用が正社員への入り口でもあるのです。トライアル雇用の後に正式に採用されれば、3か月後には正社員として働ける求人が多く見られます。

条件のよい企業の非正規雇用、トライアル雇用として入社し、業績を上げるもしくは勤務態度を良好に保つことによって、優良企業の正社員に登用される方が結果的には条件がよく、報酬も期待できます

資格は必要ないケースがほとんど

もちろん資格が求められる求人もありますが、特に人材が不足している業界は資格を問わないことも多いです。また、入社後の資格取得奨励システムなどがあって、入社後に資格を取得したり、実務を積んでいるうちに資格が後からついてきていたというケースもあります。

具体的には、介護などの福祉業界は現在深刻な人材不足であり、資格がなくとも実務経験を積んで初任者研修を受講した後に、介護福祉士の資格を取得するというケースがとても多くなってきています。

このようなケースもあれば、汎用性の高い職業(事務職・営業職)に就いていた方は、経験とスキルに勝る資格はないと言ってもいいでしょう。

母子家庭の支援制度を有効活用する

シングルマザーの就職を支援する制度なども多々ありますので、有効に活用しましょう。

全国の「母子家庭就業・自立センター」や、シンママの資格取得を応援する「自立支援教育訓練給付金」を利用するのもおすすめです。

シングルマザーにおすすめの仕事ランキング

シングルマザーにおすすめの仕事ランキングBEST10

  1. 営業職

    営業職は自分の裁量で時間の使い方を決められる場合が多く、1人で家計を支えながら子育てもしなければならないシングルマザーにもやりやすいです。代表例としては保険のセールスレディーが挙げられますが、ファイナンシャルプランナー等の資格が取れるので、将来的に金融等、他の業種への転職にも役立ちます。
    新人の離職率が高いため、入社前の資格取得と健康診断さえクリアできれば、ほとんど誰でも採用してもらえます。基本的に朝の朝礼と夕方の報告は出社しなければなりませんが、日中は自分でスケジュール管理ができるので、子供の行事などにも参加しやすいです。積極的に営業でき、収入を重視したい人におすすめです。
  2. 看護師

    看護師は資格がないと働けませんが、看護助手なら資格なしでも働けます。最近は託児所を設けるなど、女性看護師が長く働きやすい環境作りをしている病院なども増えています。
    外来勤務など日勤のみの働き方ができる職場なら、保育園のお迎えなどと両立させやすいです。逆に夜勤専従の働き方ができる職場なら、日中にプライベートな時間を確保しやすく、深夜手当てがつくので収入も高くなります。
  3. コールセンター

    コールセンターは主婦の採用に積極的な企業が多いです。主婦は夫の親族やママ友などに揉まれているため、コミュニケーション能力が鍛えられていることが多く、企業も主婦の対応力は侮れないことに気づいているからです。勤務時間は9~18時くらいのことが多く、残業も少ないので、子育てと両立しやすいです。

  4. 医療事務(カルテ管理・受付・レセプト)

    通信教育で資格が取れ、費用も高額ではないため、主婦に人気がある仕事です。医療事務の仕事でお金を貯めて、より高収入の看護師に転職する人もいます。終業時間が早い職場が多いので、夕飯の用意や子供との団らんの時間も確保しやすいです。

  5. 家事代行や・介護職(介護事務・介護福祉士)

    生活上の細やかな気遣いができる人が求められるので、主婦も採用されやすいです。
    家事代行は時間の融通が利きやすいので子育てと両立させやすく、経験を積めば独立開業の選択肢も出てくるので、将来的には高収入も目指せます。介護福祉士は無資格からでも採用してもらえ、シングルマザー支援の制度を利用すれば、資格取得の際に通信講座受講の費用の援助を受けることができます。人材不足なので就労の倍率も低いです。介護事務も無資格からでも採用してもらえます。残業が少ないので子育てと両立しやすく、軽作業なので40代50代になってからも続けやすいです。
  6. 調剤薬局事務

    資格の有無はあまり採用に関係なく、未経験者の場合は学歴が重視されます。調剤薬局が潰れることはあまりないため、安定して長く働きたいシンママにもおすすめです。ただし、在庫切れの薬を患者さんの家に届けたり、在庫管理の作業などがあるので体力は必要です。なお、調剤薬局の仕事に役立つ資格を取りたい場合は、調剤薬局事務の資格よりも登録販売者の資格を取る方が資格手当てがつく職場が多いのでおすすめです。

  7. エステティシャンなどの美容系

    エステティシャンやアイリスと、ネイリストなどの美容系の職種も人気があります。これらは手に職がつく仕事でもあるため、将来独立してバリバリ稼ぐことも可能です。人手不足の業界なので、未経験や無資格でも採用してもらえる企業が多いです。その場合は、入社後に研修を受けることになります。

  8. 派遣会社のコンサルタント

    対面営業で柔らかい雰囲気が必要になるため、男性よりも女性の方が派遣スタッフや派遣先担当者にもウケがよいです。そのため、最近は年配の女性や主婦を採用したがる派遣会社が増えています。営業職になるので、給与もよい会社が多いです。基本的に定時で上がれるため、子供と向き合う時間も確保しやすいです。

  9. IT企業でのテスター

    簡単に言うと、システムのバグを見つける仕事で、意外に主婦が多いです。プログラミングなどの勉強が必要ですが、未経験からでもスタートできます。責任が重い分、やりがいがあります。場合によっては自宅勤務も可能です。

  10. アパレル販売員

    9時から閉店までの勤務時間内のシフト制勤務が基本ですが、主婦が多いため、時短ではないにしても長時間働ける日とそうでない日でシフトの配慮があることが多いです。衣料品販売は主婦目線が必要とされ、大手アパレルショップの販売員になると、シングルマザーで構成されていることも多いです。

シングルマザーの仕事探しにおすすめの方法は?

嫌味な上に役立たずな相談員のいるハロワはおすすめできない

ハローワークを利用していた人もいると思いますが、混んでいて時間が掛かる上に、無責任な立場で転職のプロでもない相談員にアドバイスされてもピンとこなかったのが本音ではないでしょうか。

ハローワークはアクセスが不便な場所に設置されていることが多く、大変な思いをして子連れで行った挙句、「離婚しなければ良かったのに」「不景気だから仕方ない」など無能なことしか言えない相談員に当たったのでは、ムダに気力を消耗するばかりです。

女性に特化した転職サイト・転職エージェントがおすすめ

仕事を探すときには転職サイトや転職エージェントを利用するのが一般的ですが、各サイトやエージェントによって得意としている分野は異なります。

シングルマザーにおすすめなのは、女性に特化した転職サイトや転職エージェントです。女性に特化したサイトやエージェントであれば、女性特有の悩みや条件から求人を検索することもできますし、女性を積極的に採用したい企業や女性の採用実績がある企業を取り扱っているため、希望の求人を見つけやすいです。

また、女性に特化しているエージェントであれば、女性ならではのワークライフバランスやキャリアについての相談もしやすく、的確なアドバイスをもらうことができるでしょう。

ただし、サイトやエージェントによって、取り扱っている求人案件に偏りがあります。複数の転職サイトやエージェントに登録して選択肢を広げることをおすすめします。

シングルマザーにおすすめの転職サイト・転職エージェント

シングルマザーにおすすめの転職エージェント

仕事も育児も充実できるリクルートエージェント

リクルートエージェント

リクルートエージェントは、転職成功実績ナンバーワンの総合型転職エージェントです。一般向けに公開されている公開求人の他、独自に保有している非公開求人が約10万件もあり、希少価値の高い求人も多く含まれています。

非公開求人は、公開求人よりも年俸などの待遇面において恵まれていることが多く、またリクルートエージェントに登録している人しか応募できないため、内定が決まりやすいです。

リクルートエージェントのコンサルタントは実績豊富で、応募書類の添削に至るまで手厚くサポートしてくれるので安心です。

拠点も全国19箇所に広がっています。地方での地元採用求人にも強いため、Uターン・Iターン転職を目指す人にもおすすめです。平日夜や土曜日の面談も可能です。

リクルートエージェントへ無料登録

女性の転職にはマイナビエージェントがおすすめ

マイナビエージェント女性の転職

マイナビエージェントでは、女性ならではの転職の悩みに向きあい、転職のアドバイスをしてくれます。女性の転職を得意分野としているエージェントのため、女性の転職についての情報も豊富に持っています。
ベストな転職のタイミングや、キャリアアップの秘訣、女性が面接で聞かれやすい質問などについて、決め細やかなアドバイスを期待できるでしょう。

産休や育児休暇などの支援制度が有るか無いか、女性が働きやすい環境かどうか、などの女性ならではの悩みや職場環境についても、相談することができます

また、女性を積極的に採用する会社や結婚、育児経験のある女性を求めている会社などの情報を知ることができるのも、大きなメリットです。

※現在、首都圏・関西圏に在住の20代〜30代のみ受付中です。

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シングルマザーにおすすめの転職サイト

女性の利用者数No1、1番好きな”わたし”が見つかるリクナビNEXT

リクナビNEXT

リクナビネクストは、リクルートグループが2001年から運営する国内最大級の転職希望者の8割が利用する転職情報サイトです。「ママが安心して働ける職場」、「女性が長く働ける職場」などの特集が組まれ、「産休・育休取得実績あり」、「18時までに退社できる」「フレックスタイム制」など、女性ならでは条件を反映した様々な条件に合う職場が探せる検索システムがあります。

美容・ファッション・看護・医療領域にも強いので、該当する職種で仕事を探している人は登録しておくと転職の情報収集に役立ちます。

リクナビNEXTへ無料登録

スカウトサービスも利用もおすすめ

就職・転職サイトには、スカウトサービスのある転職サイトもあります。

会員登録して、WEB上に匿名で履歴書や希望条件を登録公開しておくと、興味を持った企業や希望条件にマッチする企業などから直接オファーが届くサービスです。

自力で応募するよりも、書類通過率や内定獲得できる可能性が高いため、有効的に活用しましょう。

シンママ向け転職サイト・転職エージェント16選

転職サイト・転職エージェントレビュー
リクルートエージェント日本国内最大で、最大手の総合型転職エージェント。女性向けに特化してはいませんが、保有求人案件の数は圧倒的で、他社と比較しても桁違いに多いです。キャリアコンサルタントの転職サポートも受けられます。
女の転職@type正社員として働きたい女性のための転職サイトで、ワーママ・シンママに限らず、女性を積極的に採用する企業の求人多数です。「スカウトサービス」「条件マッチオファー」などを活用すれば、効率的に転職活動ができます。
ビズリーチウーマン 中止中国内トップのエグゼクティブな女性向けの転職サービスです。女性活躍推進に積極的な企業など、優秀な女性管理職を必要としている会社とのマッチング、ヘッドハンディングを利用する仕組みで、一部有料サービスも。
はぴシェアシングルマザーのための、シンママ向けに特化した就職・転職支援サイトです。母子家庭を応援してくれる全国の企業を職種やエリアでピックアップできます。
シンママに役立つ豆知識や、メルマガ配信も有益です。
Woman Career 中止中「doda」運営の女性のための転職サイトで、女性を積極採用している企業の求人を多数です。キャリアアドバイザーによる電話や対面でのキャリアカウンセリングやアドバイスも有効です。適正年収を診断する年収査定サービスなど、お役立ちコンテンツも充実しています。
ウーマンキャリア(パソナキャリア)女性が自分らしく輝き、キャリアを築いていく支援をするパソナキャリアの転職支援サイトです。それまでのキャリアやポジション、現在の事情に合わせたキャリア支援、細かい待遇にも配慮した転職サポートが自慢です。
※現在24〜45歳程度で関東・関西・東海在住の方限定です。
LIBZハイキャリア女性のためだけの人材企業で、正社員案件限定の転職サイトです。大手の優良企業や年収400万円以上の案件など、キャリア志向の強い女性のために、条件のよい求人案件を厳選して紹介してくれます。
WomanWill(マイナビエージェント)新卒の就活でメジャーなマイナビが運営する、大手転職エージェントです。女性の転職に特化した『Woman Will』というブランド名で事業展開もしていた経緯もあり、転勤なしの地域限定求人など女性向けの非公開求人案件も豊富です。
※現在20〜39歳まで関東・関西在住の方限定です。
リクナビNEXTリクルートが運営する最大手の転職サイトで、女性に特化してはいませんが、求人件数も圧倒的です。「育児支援制度あり」「年間休日120日以上」など、細かい条件指定が可能です。スカウトサービスの評価も高いです。
ハタラクティブ第二新卒や既卒など、20代若手人材に特化した、東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県で利用可能な転職エージェントです。未経験歓迎の正社員求人を多数保有しているので、若いシングルマザーなら有効に活用できる。
JAIC既卒・フリーターから正社員入社を目指す、若年層向けの転職エージェントです。無料の就活講座(10日間)を受講し、ビジネスマナーなどをしっかり学んだあとに、約20社との面談が受けられるシステムです。
とらばーゆリクルート運営の女性の転職に特化した、老舗の女性向け転職サイト。正社員、契約社員やアルバイトなど、幅広い女性向けの求人情報を取り扱っています。適性やキャリアの志向をチェックする適性診断もおすすめです。
ウィメンズワークエンジャパン運営の女性に特化した、高条件求人の多い転職サイトです。正社員・正社員登用有りの求人案件に限定しているので、どうしても正社員で就業したいシンママにも安心のサイトですが、応募倍率も高いです。
はたらこねっと 中止中人材会社大手のディップが運営する、派遣や正社員求人の豊富な転職サイトです。子育て中のワーママ向け派遣求人に特化した「はたらこママ」もあり、さまざまな情報やコラムなどのコンテンツ充実で参考になります。
ハーモニーレジデンス女性エグゼクティブ転職に特化した、バリキャリ女性向け転職エージェントです。女性管理職・役員・取締役、年収800万以上の優良な非公開求人を紹介してくれます。英文レジュメの指導や英語面談対策もOKですよ。
RUN-WAY20代の若い女性、正規雇用経験のないノンキャリア女性に特化した求人情報サイトです。全ての求人が未経験歓迎の求人ばかりなので、社会人未経験で正社員を目指すなら必見です。美容系など幅広い職種があります。

シングルマザーの転職、失敗しない仕事の選び方

シングルマザーが転職したいというときに重視した方がよい点がいくつかあります。求人情報を見るのなら、以下のような点に留意した上で、転職先を吟味しましょう。

時間の都合がつきやすい

勤務時間が育児に都合がよい、残業が少ないなどの環境があれば、子育てをしながらでも仕事を続けやすいでしょう。

休みがとりやすい

有給がとりやすい、子どもの急病時に時間休がとりやすいなどの環境なら、子どもとの時間も確保できそうです。

育児・ワーキングマザーに理解がある

男女共同参画が謳われて久しいですが、まだまだ理解のない企業もあります。求人票を確認して、「育休取得経験あり」という記述があれば、育児やワーキングマザーへの理解があると考えられるでしょう。また、企業のwebサイトなども参考になるでしょう。

将来性がある

シングルマザーが転職する場合、今よりも更に年齢を重ねて転職をする必要のない、将来性のある企業を選ぶことも大切です。

時間的な制限よりも、子どもが成長すると教育費など出費の方がどんどん増えてきます。長く続けられて昇進や昇給の可能性のある仕事や会社、あるいは転職などでステップアップできる業界や職種を選ぶこともポイントです。

また、転職をしたことによって、確実にあなたのキャリアが形成されるような、あなた自身の将来性を高めることのできる企業がどこなのか、吟味しましょう。

安定とやりがいのバランス

シングルマザーであるからには、失業して収入源が不安定になることだけは避けなければいけません。そのためには、安定した企業に転職することが大切です。

一方で、安定した職が必ずしも自己実現につながらないというジレンマも体験するかもしれません。安定している職業でやりがいも求められれば理想的ですが、現実的にはその2つを兼ね備えているケースはまれです。

だからこそ、自分の中で納得できる範囲で安定とやりがいのバランスをとり、うまく折り合いをつけていくことも必要でしょう。

シングルマザーの転職、履歴書・職務経歴書のポイント

履歴書のポイント

履歴書が書きにくくなってしまっている理由は、「ブランクの理由は書くべきか」「ブランクの理由をどこに記載すればよいのか」ということでしょう。
たとえば前職から2年のブランクがあった場合、「職歴」の欄には前職を記載し、「志望動機」や「備考」の欄にブランクの理由を記載するとよいです。

ブランクの理由は育児の他に学校、介護などさまざまあると思いますが、それらを正直に記載することをおすすめします。転職したいという強い気持ちから、前職を退職した時期を偽ることはやめましょう。

職務経歴書には入社して退職に至るまでの記載が必要

職務経歴書は、学校卒業後の新卒入社から最後の退職まで、転職を含めてすべての記載が必要です。職歴が1社だけなら、入社から退職まで部署移動も含めて詳しく書きます。

転職歴があれば、時系列で入社・退社まで記載してください。短期間で離職した会社があっても無かったことにできませんので、漏らさず記載しましょう。

どのような仕事をして何が得られたかが判るように書く

採用担当者は職務経歴書から、これまでの経験から応募者が何ができて、採用後はどのようなメリットがあるのかをチェックしています。
よって職務経歴書には、どのような職務をしてきたのか、どのようなキャリアがあるのかを明確な表現で的確に表すのがポイントです。

ブランク期間に、アルバイトやパートなど経験している場合は、それらも職歴として記載しましょう。また、離婚前専業主婦だった場合に、自己啓発セミナーなどに参加していた経験や取得した資格やスキルなどがあれば、併せて記載するとアピールに繋がります。

シングルマザーの転職、志望動機のポイント

「都合がいい」は書いてはいけない

本当は「年間休日日数が120日を越えているから」「土日が休みで子どもといられるから」などの理由が志望動機の本命だったとしても、そのように「自分にとって都合がいいから志望しました」という旨の志望動機は、採用側からすると印象はよくありません

志望動機では、休みなどの理由以外で「どうしてその応募企業(職種)でないとダメなのか」を明確に伝えるようにしましょう。

また、「その応募企業のどんなところに魅力を感じているのか」、商品を取り扱っているのであれば、「その商品に対してどのような印象を持っているのか」を具体的に伝えることで、自分がこの仕事に合っていることをPRすることができます。

これらの点を踏まえて、「過去の経験からそのようなスキル得て、入社した場合にはどのようにそのスキルを活かして貢献できるのか」を伝えると良いでしょう。
どれだけこの人と一緒に働きたいとを面接官に思わせることができるかが重要です。

未経験であっても「学ばせていただきたい」はNG

また、未経験職種の場合、未経験だからといって「貴社で学ばせて頂きたいと考えております」も印象はよくありません
採用側は、「学んで成長してもらうこと」を望んでいるのではありません。未経験とはいえ中途採用をするということは、あくまでも「キャリアを活かして即戦力になってほしい」のです。

例え未経験の職種であっても、「前職で培ったこの経験が活かせる」というものがあれば、積極的にアピールしていくことをおすすめします。

シングルマザーの転職、面接のポイント

あなたを採用するメリットを明確に伝える

人を採用するということは、企業側にすればそれだけ人件費をかけてでも得たいものがあるということです。

そのため、面接では「私を採用すると、あなた方(企業)にはこのようなメリットがありますよ」という内容を、具体的にイメージさせるような受け答えが望ましいでしょう。

・作業スピードが速く、正確なので、与えられた業務以上の働きをすることができる
・他者と距離を縮めることが得意なので、営業の成績を出すまでの時間を短縮できる

このように、「自分の特性」と「企業側のメリット」を結んだ回答をすると、企業側はあなたを採用することによって生じる利点を面接で把握することができます。

大切なのは、コミュニケーション

面接で重視されているのは、「履歴書やエントリーシートではわからない・判断できないこと」です。つまり、あなたと直接接した上で、コミュニケーション能力を中心的に判断しているのです。

そのため、「質問に適切に答えたかどうか」というよりは、「言葉のキャッチボールがスムーズにできているかどうか」「求められたことに返答しているか」という側面をみていると考えた方が良いでしょう。

受け身ではなく、積極的に質問する

面接の感触がよく、後半に業務内容について具体的な説明をされることがありますが、実はこの時のあなたの姿勢が転職を成功させるか否かにつながっています。

業務内容についてよくわからない点があったり、矛盾するような説明があった場合は、ただ説明を聞き流して「ものわかりのよい演出」をするのではなく、積極的に質問するという姿勢が大切です。

ただ、やみくもに質問しても「面倒な人」という印象が残ります。どうしても気になることや、聞いておきたいことなど、的を絞って質問するように心がけましょう。

シングルマザーが転職前に考えておくべきこと

最低限必要な家計費の計算

ここで大切なのは、「最低限」という点です。この「最低限」のラインは、子どもの年齢にも大きく影響を受けるでしょう。

たとえば、子どもが小学生なら、義務教育のため給食費などのみを捻出すれば教育費はそれで済みますし、食費もそこまで高くつきません。しかし、中学生以降になると、部活の遠征費、食べ盛りの食費、友だちと話を合わせるためのゲーム費、スマホ代など、急激に生活費がかさむでしょう。

ここで抑えるべきは「固定支出」です。「住宅」「通信費」「保険料」「自動車」の4大固定支出を最低限に抑えた上で、毎月の支出を把握することが大切です。

シングルマザーだからこそ使える補助は利用すべき

自治体にもよりますが、シングルマザーへの社会保障は年々充実しています。

・交通機関の運賃補助(バスや電車の運賃が無料になることもあります。)
・保育料の補助
・医療費の補助
・住宅手当(自治体によりますが、関東でいうと、浦安市や武蔵野市などで行われています。家賃補助という形式をとる場合もあります。)

このような補助・社会保障は、児童扶養手当(母子手当)の他に各自治体で行われているものです。お住まいの地域によって受けられる補助は異なるので、必ず調べてから申請・利用しましょう。

社会保障や補助などは基本的に「知らないと損をする」世界です。面倒でも役所などで質問してみることをおすすめします。

子どもの預け先の確保は入念にすること

シングルマザーの場合、子どもが急病の時に「自分は迎えに行けないから夫に頼む」ということができません。そのため、子どもの万が一に備えた預け先をあらかじめ何通りか確保しておく必要があります。

預け先が1つに限られていると、その預け先がだめだった場合に子どももあなたも苦しむ・困ることになるからです。

そうならないためにも、

・両親やきょうだいを頼る
・ファミリーサポートへの登録
・病児デイサービスセンターや病後児保育の利用

このようにいくつかの選択肢を用意しておきましょう。

また、地震などの天災が起こったときや、あなた自身が急病にかかった場合子どもがどのようにして帰宅するのかについて、子どもとよく話し合って決め事をしておくことも大切です。

震災の場合は、小学校や保育園などから緊急メールが届くケースが増えています。ところが、あなた自身が迎えにいけなければ、メールが来ても子どもは学校や園に置かれたままになるかもしれません。

このようなケースも想定して、親戚、友人、自宅近隣の人の理解を得ておくことが必要となるでしょう。

まとめ

シングルマザーが仕事を探すときのポイントは、時間の都合がつきやすい休みが取りやすい育児・ワーキングマザーに理解がある将来性がある安定とやりがいのバランスが良いことです。

営業職や看護師、コールセンターがおすすめですが、パートや派遣などの非正規雇用から正社員雇用を狙う方法もあります。

シングルマザーの転職には、女性に特化した転職サイトやエージェントを利用すると、希望の求人を見つけやすいです。