「外資系企業に転職したいが、採用までの流れが分からなくて不安」、「外資系企業への転職の面接での注意点は、日系企業とどう違うの?」といった不安や疑問を抱えている人のために、ここでは外資系企業の面接フローと注意点を徹底解説します。

外資系企業の面接方法や、よくされる質問と模範回答、身だしなみの注意点まで詳しく紹介します。また、採用が決定されるまでの注意点と、外資系企業への転職の最大リスクである採用フリーズへの対策も伝授します。外資系企業への転職を考えているなら、ぜひ参考にしてください。

これで失敗なし!外資系転職の面接【質問・回数・服装・結果】総まとめ

外資系転職の面接の方法

外資系企業には、業界・職種に応じてさまざまな面接方法があります。

電話インタビュー

一次面接に採用されることが多い方法です。面接の相手は主に、海外本社やアジア地域のマネジメント担当です。電話インタビューは職場や自宅などで受けることになるので、騒音の元となるものや集中力を削ぐものは予め排除し、携帯電話を使う場合は電波状況も事前に確認しておきます。

時差の関係で、朝早い時間に実施される場合もあります。電話インタビューを朝に受ける場合は、早めに起床して、頭をしっかり目覚めさせておきましょう。

ビデオインタビュー

電話インタビューと同じ背景で利用されますが、表情が分かる・ジェスチャーを交えたコミュニケーションが取れるといったメリットがあるため、ビデオインタビューを採用する企業も増えています。ビデオインタビューのツールはSkype、FaceTime、WebDXが主流です。

基本的な注意点は電話インタビューと同じですが、ビデオインタビューではこちらの様子が見えるので、身だしなみや周囲の整理整頓にも気を配りましょう。

プレゼンテーション面接

プロダクトマネージェーやプリセールスなど、プレゼンテーションの多いポジションで実施される面接方法です。所定の課題に対して、リサーチから分析、資料作成、当日のプレゼンテーションまでを行わせ、即戦力であるかを見ます課題は、架空の製品であることが多いです。

方法はケースバイケースで異なりますが、自分のPCを持ち込む、事前にデータを送る、ハードコピーを持参するなどがあります。

グループ面接

新規ビジネスの立ち上げのポジションの採用で、採用決定者が複数にまたがる場合に実施される方法です。すべての面接を終了した後に、合議制による最終決断を下すための面接方法です。

1日に複数名と面接するので時間と労力が多く掛かりますが、入社後に関わることになる人物と事前にコミュニケーションが取れるので、求職者側としてもスムーズに業務に入れるメリットがあります。

ケース面接

外資系戦略コンサルティングファームなどで実施されます。与えられた資料の情報から課題を見つけ出し、それを解決する思考のプロセスを確認する目的で行います。具体的には、知的好奇心・傾聴力・論理的思考力と、これらを総合した頭の使い方、創造性やアイディアを生み出す能力などを見られます。

外資系転職の面接回数

外資系企業は面接が2回~5回程度と、日系企業より多めです。各面接の間隔が開くことが多く、直属の上司・部門の部長・人事部・現場リーダー・他部署のマネージェーなど、いろいろな顔ぶれで何度も面接が行われるのも、外資系企業の採用の特徴です。

外資系転職でよく聞かれる質問内容・回答例

自己紹介系の質問

これまでに受けてきた教育内容・これまでに経験してきた業務内容やプロジェクト・今後目指しているキャリアやポジションをヒアリングすることが主な目的です。特に、「自己紹介をしてください」と訳せるような質問をされた場合は、プライベートに関することではなく、自分の仕事について簡潔に分かりやすく回答します。

趣味などに関する質問をされることもあります。趣味や余暇の過ごし方などについて聞かれたときは、「それをすることで、どのように仕事に役立っているのか」にポイントを置き、簡潔に回答します。

以前の職歴についての質問

「なぜ前の仕事を辞めるのか」「職場の対人関係で問題を起こしていないか」、「仕事が長続きしないタイプなのか」といった不安要素について探るのが目的です。

日系企業の面接と同様に、「ネガティブなことを言わない」「転職・退職の理由をポジティブなものにする」ことが大切です。「新しいことに挑戦したいから転職する」とアピールできる文脈で回答しましょう。

応募企業・業界・スキルに関する質問

「なぜ、この業界を選んだのか」「なぜ、業界の中でもこの企業を選んだのか」、「この企業のために何ができるのか」といった質問です。これらの質問をすることで、応募企業について充分に理解しているか・即戦力となるスキルを有しているかを確認しています。

回答内容としては、応募企業のセールスポイントを具体的に挙げ、業務に直結する保有スキルや経験を述べましょう。ただし、やりすぎると調子のよい人と思われて逆効果です。

キャリアプランに関する質問

急に辞めてしまう人を排除する目的の質問です。将来の計画について質問されたときは、事実がどうであっても、「その企業で5年以内にやり遂げたいこと」を述べるのが模範解答です。

逆に、絶対に言ってはいけないのは「将来の計画が明確に決まっていない」という回答です。特に、「給与の高さだけで決めた」「海外で生活したいので応募した」という人は、キャリアプランまで考えていないことが多いので要注意です。

自分の弱点に関する質問

人間性や性格を見るための質問です。弱点について質問されていますが、外国人が相手の場合、「謙虚さは美徳」という日本人の常識は通用しません。

外資系の面接でこの質問をされたときは、「仕事に対して完璧を求めすぎる」など、人材として長所にもなり得る弱点を述べるのが模範解答です。なおかつ、具体的な改善努力の方法も述べるようにします。

外資系転職の面接、服装の注意点

外資系企業の面接では、プロフェッショナルな装いと清潔感が大切です。以下のポイントをチェックして、身だしなみを整えましょう。

・スーツ・シャツのシワやほつれ、ボタン
・靴はきちんと磨かれているか
・髪型が乱れていないか
・爪は短く切り揃えられ、汚れていないか
・耳垢や目ヤニ、フケ
・歯は磨けているか
・香水や整髪料の匂いが強すぎないか
・口臭、体臭が強い人は対策できているか
・衣服や靴、腕時計などは、社会的地位や立場に合った価格帯のものを身に着けているか

身に着けるものの値段は盲点ですが、「安い腕時計を着けていたためにバカにされて商談に応じてもらえなかった」という実話もあり、意外に大事なポイントです。

女性の場合は上記の注意点に加え、派手なメイクやマニキュア、アクセサリーは控え、ナチュラルな装いを心掛けます。ストッキングの伝線やヒールの破損、化粧崩れも注意しましょう。

外資系転職の面接結果の通知方法

外資系企業では面接に合格すると、オファーレターが発行され、署名をして提出すると入社が決まります。オファーレターとは、日系企業の「採用内定通知」「労働条件通知書」に該当するものです。オファーレターが届いたら、提示条件に相違がないか、内容をよく確認します。

口頭で「最終面接に合格」と言われることもありますが、正式に採用が決定するのはオファーレターが発行されてからです。
採用に慣れていない企業だと、口頭での内定通知で採用が完了したものと認識している場合があります。ですが、口頭だけでのやり取りだとトラブルに発展する危険性があるため、必ず書面で内定通知を出してもらいます。

外資系転職での英語面接、攻略するための対策ポイントは?

日系企業とは異なる外資系企業独特の価値観を理解する

採用によって企業側が得られるメリットをアピールできる

外資系企業では「英語ができること」ではなく、「英語で仕事ができること」が求められます。また、採用側と話をする際は、「WIIFM(What’s in it for me?:私は何を得られるのだろうか?)」という、営業における一般的な概念を踏まえ、企業側のメリットを提示できる必要があります。

そのためには、自分の意欲や目標を明確に話すことが大切です。ただし、自己中心的な主張と自己分析に基づく考えの提示は全くの別物です。面接官に効果的に自分のことを伝えるためには、客観的な視点での自己分析が不可欠です。

臨機応変な受け答えができる

外資系企業の面接では、型通りの対応よりも、臨機応変な受け答えができるかが重要視されます。状況に応じて柔軟に機転を利かせるためには、緊張しすぎずリラックスして面接に臨むことも大切です。適度にリラックスすることで、親しみやすくコミュニケーションしやすい雰囲気になるため、「この人と働きたい」と思わせる効果もあります。

応募企業・志望業界の情報は念入りに調べる

事業内容や業界の動向だけでなく、外資系企業の面接フローを把握し、面接回数・面接担当者の部署・役職・選考時間等についても情報を得ておきます。特にMBAホルダーは英語力に対する企業の期待値が高いゆえに、語学力の足りなさが原因で不採用になるケースも多いため、採用条件や面接担当者の人物像も調べて対策しておきましょう。

なお、外資系企業では年収交渉が行われるのが当たり前ですが、あまり高い希望年収で交渉することは失敗の元です。相場を大きく上回る金額を提示すれば、プロフェッショナルとしての相場観がない人とみなされます。最初から希望金額を提示することも避けた方が無難です。

採用フリーズが発生する場合もあるので注意

外資系企業は最終面接合格後、オファーレターを発行する際に本社の承認を得なければならない企業があります。これは、日本では法人格を持たず、支店として展開している外資系企業に多く見られる傾向です。

このようなシステムの企業の場合、「面接は合格したが、本社でオファーできないと判断されて不採用になる」というケースもあります。また、実力に問題がなくても、予想外の業績悪化で採用フリーズが発生するケースもあります。

最終面接に合格しても、オファーレターが発行されるまでは慎重に行動しましょう。オファーレターが届くまでは、絶対に退職交渉に入ってはいけません。

採用フリーズを発生させずに、外資系企業の面接をクリアするためには?

採用フリーズを回避する上でも、外資系企業の面接フローを理解し、面接回数・面接担当者の部署・役職、選考時間等について把握しておくことが大切です。自分一人での情報収集が難しい場合は、転職エージェントを利用して、キャリアコンサルタントから情報を得るのも賢い手段です。

転職エージェントを利用すれば、英語の履歴書や職務経歴書の書き方のアドバイスや添削も受けられるので、外資系企業への転職を有利に進められます。

JACリクルートメント

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まとめ

外資系企業への転職は、面接フローが日系企業とは全く異なります。外資系企業は面接回数が多く、面接方法もさまざまな方法が用いられますが、それぞれの面接の特性や目的を理解した上で、適切に対応できるよう準備しておきましょう。

複数回に及ぶ面接の中で、もっとも重要なのは「直属の上司になりそうな人物との面接」です。この面接の印象で、合否が決まることもあるからです。

スムーズに転職活動を進めるには、志望先の面接回数・面接担当者の部署・役職、選考時間等を把握しておく必要がありますが、自分で情報を得るのが難しい場合は、転職エージェントで教えてもらうのが手っ取り早いです。