正社員でも安泰ではない

今では改悪と後述されているように、派遣社員を採用しやすくなった法改正以降、企業は積極的に正社員の数を抑制しつつ契約社員や派遣社員の採用を増やし続けてきました。その結果、近年では3割以上が非正規社員で構成されているという統計が出ています。

正社員と契約・派遣社員との間の経済所得格差は年々拡大するばかりで、日本の現状に大きな分断を作りつつあります。では、一方で正社員は恵まれているのかと言えば、一概にそうとも言い切れません。バブル全盛の80年代後半から90年代前半にかけての日本企業と比較すれば、終身雇用も年功序列もあってないようなものとなった現代において、正社員の待遇が良くなったとは言えず、地位も安泰ではなくなりました。

正社員と言えども、会社の業績によってリストラの対象となり、その後の再就職が簡単ではないことを、長いデフレ期間の中で日本人は学んでしまったのです。自分は大丈夫という安心感を持てる正社員の割合が減少している昨今では、例えブラック企業と分類される環境で働いていても、リストラされるリスクを回避するためだけに、精神的にも肉体的にも疲弊しながら毎日を耐えている正社員もいます。

もちろん、夢も希望も持って、前向きに自分の向上を図りながら出世していこうと頑張っている正社員も数多くいるはずですが、正社員だけど負け組なのではないかと疑いを抱いている層も薄くはないようです。

若い正社員の出世意欲の減少

その証拠に、近年特に耳にするようになった事案として、若い正社員の出世意欲が減少しているという声が、アンケートの結果などにおいて増加しているそうです。入社して間もない20代ではまだ夢も希望も持ち合わせている層が大半ですが、徐々に現実というものが見えてくる30代以上になると、途端に出世意欲が減退する傾向があります。

日本経済の不況が続いた期間に、彼らより上の世代が受けてきた不遇を見てきた30代にとっては、この会社にいる限り自分も出世は不可能なのではと危惧しても不思議ではありません。その結果、出世に関するメリットとデメリットを冷静に分析し、出世することに対するコストパフォーマンスは低いと判断しはじめていると言います。

その根拠となる最大の理由は「出世しても、さほど給料上がらない」でしょう。出世して管理職と呼ばれるようになっても、組織の管理職層全体から見れば最も下っぱの課長レベルです。権限を得て独断で大きな仕事の指揮を執るような働き方ではありません。各課に課される日々のノルマに責任を持つという、上司と部下の板挟みになるポジションです。

それほどの大きなやりがいが一気に増えるわけではありません。その大きくなった責任と、それに伴うストレスを考慮すれば、得られる給料の上昇幅が見合っているとは思えないケースが多いのでしょう。

課の責任を果たすために残業や休日出勤が増加したり、社内での情報共有や調整のためのミーティングが増えたりと、忙しさばかりが増し、時給換算ではむしろ下がったのではないかと実感する人たちも多いのかもしれません。

しかも、昔の終身雇用と年功序列は有名無実化しているため、ここを踏ん張れば40代後半からは会社に報いてもらえるという安心感も皆無です。その頃にリストラされる可能性すらあることも現実に起きたこととして見てきた世代ですから、忠誠心が育たなくとも致し方ありません。

出世はコスパが悪いという価値観

もちろん、出世して得られるメリットも多々あります。例えば社会的な地位の向上や、人脈が広がること、いつか転職する機会が訪れた時に誇れる経歴としてなど、仕事のやりがいにつながる要素も挙げられます。

しかし、出世に対するコストパフォーマンスが低いという価値観を育んだ正社員は、出世することを目指す代わりにワークライフバランスを重視するようになりました。家族との時間を大切にし、自分の趣味に費やす時間を増やすなど、出世するために会社にささげる時間を削減することをいとわない人たちです。

もし、こうした人たちが人生を満喫しているのであれば、単純に出世しないことが負け組であるという方程式は成立しなくなるでしょう。出世しないことによる社内での評価さえ気にしなければ、大きな仕事を任されるでもなく、ただ給料のためだけに働く現状をあっさりと受け入れられるかもしれません。

正社員として多くの時間を過ごす場所を自身の成長の場とせずとも、幸せの形は人それぞれという近年の風潮にはマッチしているのでしょう。

出世を早々に諦めるとリストラの候補に

しかし、やはり出世を早々に諦めてしまう正社員には、長期的な視点からはデメリットのほうが大きいかもしれません。自分の好きなことにワークライフバランスをシフトし過ぎると、今の日本企業においては、そのトレードオフとして失うものは大きいでしょう。

会社の業績向上のために積極的にリーダーシップを発揮できない正社員は、その貢献度合いの低さからいずれリストラの候補にあがるからです。ブラック企業であればなおさらですが、やる気のなさは士気の低下を招きますので、チームへの悪影響というリスクとなります。

本人は割り切ってそうしていたとしても、周囲が同じ価値観ではない以上、言われたことだけをやるような消極的な姿勢が評価につながることはありません。また給料面に関しても、まずは同期や同僚と比較して、もらえる額が相対的に低下していくことでしょう。

その状況を仕方ないと割り切れたとしても、やはり置いていかれるような疎外感がストレスになることも想定されます。その時になって初めて昇給を交渉しようと思っても、そのための材料となる実績がなければ時すでに遅しです。

あくまでいつリストラされてもおかしくないというリスクと背中合わせであっても、自分のワークライフバランスを仕事寄りにしたくないという正社員のみ、ライフ寄りにシフトできると考えておいた方がよさそうです。

出世できない正社員環境への対処方法

それではやはり出世できない正社員は負け組かという命題に戻れば、そうなる可能性はゼロではないが答えとなるでしょう。出世がすべてではありませんが、企業の中で早々に出世不可能とあきらめることは得策ではありません。ワークライフバランスと言っても、仕事に充てる時間を短くするイメージが先行しますが、実際はそうではなく最適なバランスを見つけるということが本質でしょう。

それぞれの職場環境において異なる中、自分なりにその最適解を見つける必要があります。会社からは十分に評価され、かつ自分の余暇も楽しめるという両立を目指すということです。もし、いくら仕事寄りに時間を配分しても出世につながらないという実感があるのなら、次に考えるべきは転職したほうがいいか?という可能性です。

中途採用は、常にプロパーの社員と比較して給料も低く、出世も後れを取るというイメージがつきまといますが、それはこれまでの実績によってどのような転職が可能になるか次第でしょう。この時点で有利な材料が少ないと後悔しないためにも、やはり今の会社での実績は積んでおくべきなのです。

福利厚生や、ボーナスなどの恩恵を受けられない契約社員や派遣社員と比較して、正社員の待遇は恵まれているはずです。しかし、比べるべきはそこではなく、同じ正社員同士での比較の中で恵まれているかです。この視点を常に持ち合わせていられるかが、勝ち組と負け組という議論に巻き込まれずに、自分が望むバランスで人生を生きていく秘訣となるでしょう。




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