未経験だけど、安定した教育現場で働ける学校事務に転職したい…という人は少なくないでしょう。

でも、未経験でも学校事務になれるのか、不安になりますよね。
また、学校事務になるためには、どんな資格が必要かわからずに不安な人もいるでしょう。

そこで、この記事では、未経験でも学校事務に転職する方法や、学校事務として転職する際の転職先の失敗しない選び方を紹介します。

これを読めば、未経験でも条件がよく、働きやすい環境で学校事務として活躍できる転職活動を実現できます。

目次

学校事務の仕事内容・年収・将来性は?

学校事務といっても勤務先は幅広く、公立校、私立校、国立校、専門学校などの各種学校があります。
それぞれの学校での学校事務は、どの部署に配属されるのかによって仕事内容は多岐にわたります。

学校事務の仕事内容

経理事務

学費、奨学金、教員の諸経費などの伝票整理、伝票作成などの業務を行います。
学費滞納の場合は保護者に連絡するなどの業務が発生することがあります。

また、教員が別個に購入した教材の費用、教員の出張経費などの処理もすべて経理事務が行います。

給与・年末調整

教職員の月給、賞与の計算を行い、銀行での出入金を行います。
公立校の場合は教職員に階級があるため、階級に応じた支払をする必要があります。

また、年度末には教職員の年末調整も行います。
年末調整と給与・賞与の支払いの時期が重なることがあり、この時期は多忙を極める仕事です。

広報

公立校の場合は外部に委託するためにこのような仕事が発生することは少ないですが、特に専門学校での学校事務の場合、会場ガイダンスに出向いたり、高校訪問を行ったりして学生募集を行います。
高校訪問はほとんどがアポなしで進路指導の先生に広報活動を行います。

備品管理

黒板消し、チョーク、画用紙、クレヨン、墨汁、パソコン、キャビネットに至るまで、学校に必要な備品は幅広く、特殊なものが多くあります。

それらすべての備品が切れないよう、在庫を逐一チェックしながら管理を行うことも仕事のひとつです。

保護者対応・クレーム対応

学校にはさまざまな電話がかかってきます。
保護者から「先生につないでほしい」「スクールバスの中で盗撮された」「運動会の時期が地域のお祭りとカブるからずらしてほしい」など、普通の連絡の電話から、奇想天外なクレームまで、たくさんの電話が1日の間にかかってきます。

上記のような他の業務をこなしながら、毎時間かかってくる電話にも対応しなければいけないのです。

学校事務の年収と労働時間

学校事務は高収入

30代の学校事務(公立)では、平均年収は500~600万円と、高収入の部類に入ります。
公立の場合は勤続年数とともに給与階級がアップしていきますので、勤続年数が上がれば上がるほど給与も上がるという古き良き日本社会が残っています。

学校事務は8時間勤務…時期によっては残業や持ち帰りも

労働時間は基本的に8時半~18時の間で8時間勤務ですが、決算などの時期に入ると仕事が立て込んで、1~4時間ほどの残業をともなうことがあります。

学校での残業を禁止されているところも多く、それでも仕事が終わらない場合は、残業手当をつけずに自宅に持ち帰り、こっそり残業している学校事務員もいます。

入試手当や私学共済(私立校)からの福利厚生が充実

私立校の場合、入学者数=経営の潤沢となるため、入試の受験者数が多いと、「入試手当」という臨時収入が発生します。

また、私立校の場合は私学共済に加入するのですが、厚生施設やレジャーなどが格安で利用できる特典がついてくるため、おトクに休日を過ごすこともできます。

終身雇用の学校事務なら将来も安心

公立校の場合、法に触れるなどのよほどのことがない限りは終身雇用で定年まで安定して働くことができます。

私立校の場合は経営の悪化とともに賞与カットなどの対処がとられることもありますが、公立校の場合は入学者数に関係なく給与・賞与が支払われるので安心です。

学校事務で働くメリット

学校事務で働くメリットを紹介します。

学校事務って地味なんじゃ…?

学校事務で働くメリットは?

というように、学校事務で働くことのメリットは意外と知られていません。

下記では、学校事務という職業にどんなメリットがあるのか紹介します。

残業が少ない

学校事務は意外と残業が少ないです。

近年教員の長時間労働が問題視されていますが、学校事務員は教師ではありません。

生徒と教師程関わりはないため、生徒の都合で遅くまで残ることがありません。

従って、残業を遅くまで行うことはありません。

ワークライフバランスを重視したい方には、おすすめです。

経理から広報など幅広く業務を行うことができる

学校事務というのは、記事冒頭で紹介した通り経理から広報まで多くの業務を行います。

よって、幅広い業務を経験できるのもメリットです。

単純な事務作業というイメージがありますが、幅広く業務を行うので良い経験になり次に転職をする際にも役に立つ経歴になります。

学校事務になるために必要な条件・スキル

ここからは、学校事務未経験から転職する際に必要な条件・もっておくべきスキルを紹介します。

学校事務は、学校によっては資格がなければ内定がもらえないこともあります。

自分が受けたい学校の採用条件などを確認することが大切です。

公立校なら公務員採用試験の合格が必須

公立校の学校事務になるためには、全国の各都道府県が実施する公務員採用試験(職員採用試験)に合格する必要があります。

正規雇用にこだわらないのであれば、派遣社員として求人が公開されているので、そこから応募するという方法もあります。

私立校・専門学校なら採用試験は学校独自のものになる

一方、私立校や専門学校では公務員採用試験ではなく、私立校独自の採用試験に合格する必要があります。
この試験は学校の事務局が作成しているケースや、SPIなどの適性検査を使用しているケースまで幅広いため、事前調査が重要となります。

採用試験を受けるためには、特に資格は求められません

経理・広報など部署によって求められる資格は異なる

学校事務の中でも、経理事務担当なら簿記の資格があると採用に有利に働きます。
寮や駐車場などの不動産管理を行う仕事もあるため、宅建(宅地建物取引士)があると業務を円滑に進められることが予測できるため、持っていて損はありません。

また、広報担当となれば写真や映像の処理をしてSNSにアップするなどの仕事も発生します。
そのため、カメラのスキルフォトショップなどの画像処理のスキルがあると重宝されます。

基本的なPCスキル

当たり前ですが、学校事務は基本的にPC業務が多いです。

従って基本的なPCスキルは、必要になります。
エクセルやスプレッドシートの使い方などをある程度把握しておく必要があります。

これまで、デスクワークをあまりしてこなかった・PCスキルがあまりないという方はある程度使い方を理解してから学校事務へ応募することをおすすめします。

コミュニ―ケーション能力

コミュニ―ケーション能力も、学校事務では必要な能力です。

他の事務の方や、生徒と会話することもあります。

事務員は、教育をするわけではないので教員ほど深くコミュニ―ケーションをとることはありませんが、最低限の規定は把握しておく必要があります。

また、業務連絡など正確に行うためにコミュニ―ケーション能力も必要です。

スケジュール管理力

学校は、年間を通して様々なイベント・行事があります。

学校事務員は、スケジュールに応じて業務が変更になったり新しく入ったりすることがあります。

従って、スケジュールの管理能力が何より大切です。

学校事務になるために取得するべきおすすめ資格

学校事務員になる為に、取得するべきおすすめの資格があります。

下記の資格を取得しておくことで、面接の際に他の志願者との差をつけられたり、面接官から見て優秀な人材としてみてもらうことができます。

MOS

MOSとは、マイクロソフト ・オフィス・スペシャリストのことです。

簡単にいえば、Excelやエクセル・パワーポイントが問題無く利用できるという証明のような資格です。

先程も紹介した通り、学校事務はExcelやエクセルなどを普段の業務で頻繁に使用します。

従って、学校側からしても教育のコストが省けてメリットになります。

秘書検定

秘書検定は、学校事務だけでなく全ての転職活動に有利になる資格です。

秘書検定は、社会人としてのマナーや常識を身につけることができる資格です。

従って秘書検定をもっていることで、基本的なマナーがあると面接官にみてもらえます。

普段の業務でも、応用できるスキルがあるので取得して損はない資格です。

簿記検定2級

学校事務では、経理の業務があります。

経理業務の際に役に立つのが、簿記の知識です。

簿記の知識は、学校事務だけでなく企業などでも使える知識の為、取得するべき資格です。

未経験でも学校事務に転職できる方法

応募可能年齢には公立・私立・国立で差がある

公立校でも公務員採用試験の受験可能年齢の範囲内にいれば、中途採用の可能性もあります。
この年齢制限は自治体によって異なりますが、おおむね30代前半としている自治体が多くなっています。

また、国立大学では30歳の壁があり、30歳以上の人は受験できないため、若年層の育成に力を入れていることがわかります。

一方私立では学校ごとに年齢に制限をつけているところが多く、中には30代後半で私立高校の事務職に転職した人もいます。

30代以降の人が学校事務になる方法

ここまで見てみると、30代後半からは学校事務に転職するのは難しいように見えます。
しかし、求人サイトを見てみると、派遣や契約社員として学校事務の求人が出ています。
このような派遣、契約社員では特に年齢制限はなく、40代で学校事務に転職を成功させた人もいます。

30代後半から学校事務に転職したい場合は、最初から正職にこだわらない姿勢が重要となります。

学校事務になるための志望動機

なぜ「学校」事務なのかを明確に述べる

学校事務として採用されるためには、なぜ一般事務ではなく学校事務を選んだのかという点をハッキリさせる必要があります。

学校事務に採用された人の志望動機には、「教育に携わりたい」「児童・生徒や教員を事務という仕事から支えたい」と書いた人が多く、“教育関連の現場で“事務仕事がしたいという熱意を伝えることが大切です。

なぜその学校で働きたいと思ったのかを伝える

一般企業と同じように、学校にもそれぞれ特色があります。
数多くある学校の中で、なぜその学校で働きたいと思ったのか伝えると、学校事務採用に一歩近づくことができます。

たとえば高校なら大学進学率が高い、専門職への就職支援に力を入れている、インターハイに数年連続出場しているという特色があります。

大学なら、有名企業への就職率が高い、地域に開放されている、学生の個性を大切にしているなどの特色があるでしょう。

他の学校との違いはどこにあるのかを冷静に分析し、そこをついた志望動機を作成するように心がけましょう。

学校事務になるために知っておきたいこと

学校事務員になるために知っておきたいことを紹介します。

学校事務員は、定時で帰れていい仕事だなと思うかもしれません。

ですが、メリットばかりではありません。

下記では、学校事務になる方に把握してもらいたいことを下記で紹介します。

休日出勤がある

学校事務は、学校のスケジュールによって土日でも出勤をしないと行けない日があります。

文化祭など学校のイベントごとなど、年間で数日ですが存在します。

ですが、学校のスケジュールはかなり前から決まるものなので、予定が立てづらいなどのデメリットはありません。

また、振替で休日があるので週休2日が崩れるということはありません。

好きなタイミングで有給がとれない可能性がある

「好きなタイミングで有給がとれない可能性がある」は、特に事務員が少ない学校だとイベントや学校側の都合で好きな時に有給がとれないことがあります。

規模が大きい学校なら、事務員の数もそれなりにいるので調整しやすいです。

有給取得のルールは、各学校によるので面接の際や転職エージェントに代理で聞いてもらうなど事前に把握しておきましょう。

未経験から学校事務に転職、失敗しない転職先の選び方

ずっと同じ求人が出ている

求人が表に出るのは私立校や国立校の非正規雇用が多いですが、その中でも求人誌・求人サイトを見るたびに同じ求人が掲載されている場合は注意が必要です。

人間関係が悪い、労働環境が悪いなどの理由で、人の出入りが激しく、せっかく採用されてもすぐに退職していく人が多いと予想されるからです。

記憶に新しいところでは、大学の事務員が教授からいじめに遭っていて、いじめの証拠を残して退職したということがありました。
この大学も、ずっと求人が掲載されていたことから、よく見かける学校事務の求人に応募するのは避けたほうがよいでしょう。

雇用形態が明記されていない

私立校では、採用1年目は嘱託という形で採用し、実質的な試用期間を設けているところがあります。
このような学校では、嘱託で勤務している間に少しでも気に入らないところがあれば正規雇用に登用しないため、1年間の契約社員と同じ扱いで終わる可能性があります。

この背景には、過酷な労働環境、悪質な人間関係に耐えられずに辞めていく人が多いがために新入職員を試しているという背景があります。
そんな職場で学校事務をしても時間のムダですから、雇用形態を明記せずに、初年度は嘱託で雇用してくるような求人は避けましょう。

おすすめ求人の特徴

採用試験の手続きが明記されている

7月に書類審査、8月に一次面接、合格発表は9月…というように、採用試験の日程が事細かに設定してある求人は非常に信頼できます

わずか数人の学校事務を採用するのに手間をかけ、合理的に採用活動をすすめようとする職員には有能な人が多く、採用された後でも教育制度がきっちりと敷かれていることが多いからです。

年齢制限がある

一部の人にとっては不利になるかもしれませんが、年齢制限があるということは、むしろ親切です。
厚生労働省の取り決めによって、求人票に年齢制限を設けることは特定の理由がある場合を除いて禁止されました。

それでも年齢制限を設けている求人は、「この年齢までなら採用後は未経験でも学校事務として教育しますよ」という姿勢があることを示しています。
未経験で制限範囲なら、むしろ年齢制限のある求人に応募しましょう。

未経験OKかつ条件の良い学校事務求人を見つける方法は、転職エージェントに相談すること

ハローワークや求人サイトでは、未経験可の優良求人を見つけるのは難しいものです。
そんな時は転職エージェントに登録することで、好条件の非公開求人を紹介してもらうことができます。

エージェントのキャリアコンサルタントに転職活動をサポートしてもらえるので、不利になりがちな未経験転職も上手に進めていくことができるのでおすすめです。
さらにエージェント経由で転職先の内部情報を得ることができるので、転職後のミスマッチを防ぐこともできます。

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まとめ

未経験から学校事務に転職するためには、以下のことに注意しましょう。

・公立、私立などの学校の種類によって採用試験が異なる
公立なら公務員採用試験合格が必須
簿記の資格、画像処理のスキルがあると、学校事務のどの分野でも活躍できる
30代後半から学校事務を狙うなら正規雇用にこだわらない

しかし学校事務の求人は求人サイトに掲載されることが少なく、気づいたら募集が終わっていた…というのはよくある話です。
そうならないよう、転職エージェントに登録し、学校求人を見逃さないようにしましょう。
また、応募書類の添削や面接練習も受けられるので、未経験でも学校事務へ転職できます。
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